技−デジタル復元技術

蛍光撮影

 これは紫外線写真が、紫外線による可視領域外の情報であるのに対して、蛍光写真とは、紫外線照射により得られる、今度は紫外線域を排した可視領域内で起こる変化を画像として記録するもので、撮影に際しては、光源はブラックライトと呼ばれる特殊な蛍光灯と、カメラ側にはUVフィルターをつけて行われます。

つまり、紫外線撮影は、光源には可視光線を含んでいても、「紫外線透過フィルター」をカメラ側に掛けるので、可視光線はカットされますが、それに対して蛍光撮影では、逆にカメラ側には「紫外線カットフィルター」を掛けて「可視光線域」に起きる「蛍光現象」を記録するものですから、光源に可視光線が含まれていると、蛍光現象だけを画像として記録することが出来ないわけです。

結果として、顔料の成分の中には蛍光現象を起こすものもあり、それが画像として記録されることもあります。おもにカラー撮影で行われますが、ただほとんど真っ黒な状態での撮影となり、必然的に「長時間露光」が行われ、高度な撮影技術を必要とします。

ただ、稀に効果が現れますが、わたしの経験ではほとんど効果がありませんでした。
紫外線域の蛍光現象より、ポリライトを使っての可視光線域での蛍光現象のほうが、効果がありそうに思われます。

 
蛍光撮影画像
赤外線撮影画像
 
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