指定文化財と登録文化財
文化財保護の考え方は、特に重要なものを国や地方の行政機関が指定して保護する「指定文化財」と言う制度によるもので、この中では「指定」を受けたものを指して「文化財」と呼ばれている様に思われます。
そして、指定文化財に対しては、いろいろと「保護政策」がなされ、そのために行政が用意する予算を「文化財保護予算」といいます。
しかし、そういう補助がなされると同時に、いろんな「制約」や「義務」もその文化財には課される。
その対象となる国の指定文化財は
【指定】
@「国宝・重要文化財」 12561点
A史跡名勝天然記念物 2813点
B重要無形文化財 25点
C重要有形民俗文化財 203点
D重要無形民俗文化財 246点
【選定】
@重要文化的景観 2件
A重要伝統的建造物群保存地区 79地区
B選定保存技術 22団体
そして、地方自治団体の指定文化財の数は
@有形文化財 60349点
A無形文化財 786点
B民俗文化財 129点
C記念物等 3840点
D文化的景観 4件
E伝統的建造物群保存地区 76
F文化財保存技術 60
一方「登録文化財」と呼ばれるものもあり、従来の大切な文化財を厳密に保護するための「文化財指定制度」に比べ、規制などを緩やかにし、文化財をある程度自由に活用できるようにしたものを指します。
【登録】
@登録有形文化財(建造物) 5,913件
A登録有形文化財(美術工芸品) 4件
B登録有形民俗文化財 3件
C登録記念物 14件
と言うことになります。
つまり1.696億円は、この合計の数の文化財に使われる予算となります。