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アメリカの財団への働きかけ

うちには、無報酬にもかかわらず「顧問」を引き受けていただいている専門家が二人いる。

一人は、中堅の文化財関係の仕事をされている会社の、もと役人の方。

     

    

その方は主に営業関係をお願いしているが、もう一人「知財」関係の顧問を引き受けていただいている専門家の方がいて、彼の提案で、アメリカの財団にこの仕事への理解と寄付のお願いをすることになった。

    
本来、日本の文化財を後世に伝える仕事であり、日本国内に多くの残さなければならない文化遺産があるにもかかわらず、なかなかこの仕事への理解を得られない現実がある。

    
    
一方海外のほうが、「日本文化」に理解を示す人が大勢いる様子ですし、また特にアメリカは寄付社会と言われます。

アメリカ国内だけにとどまらず、いろんな活動に寄付を惜しまない財団もある様子。

    
    
ずいぶん以前ですが、ある仏具屋さんの奥さんからも、「日本国内より海外で認められる可能性がある」と言われたこともあり、私も機会あるたびに海外へPRしてきたのですが、生憎私は語学が苦手で日本語しか話せない。

    
中国語のホームページも作ってあるが、生憎中国人のあの性格ゆえ、まだ仕事に結びつかない。

    
    
そこで、知財の顧問が私の代理人となり、アメリカの財団にメールを入れ始めてくれた。

   
わたしはできれば、直接パンフレットや先日のB1サイズのポスターでも送ったうえで、そんなお願いをしないと相手にされないと思った。

しかし、百を超える財団にそれぞれ送るとなると、かなりの出費となる。

そこでまず、メールを出してみることになったのだが・・・

    
    
わたしは迷惑メールとして振り分けられると、あまり期待していなかったが、しかしどうも受け取った財団のいくつかは「自動応答メール」を返してきていて、その内容は、確かに受け取り検討し返答しますというようなものなので、少なくても迷惑メールとしてはじかれたわけではないことがわかり、一安心した。

以下その文面です。

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Dear Sirs and Madams,

I, Oukuma , am a president of Bunkazai Fukugen Center.
I and our company have been engaged in the digital restoration for the
cultural properties for more than ten years. Please look over our works,
these URLs.
http://fukugen.info/wordpress/example/
https://www.youtube.com/user/kumaraion2002

There are 10350 designated National Cultural properties( include 864
National treasures), 50250 designated Local government Cultural
properties, and fork intangible cultural properties (207 Nationals, 5360
Local governments) in Japan. And there are a lot of cultural assets
that are not designated yet and are not discovered of their value.
We restore these cultural properties, fine art crafts, paints, documents
and books.
We need your help. Your valued donation will save and protect cultural
properties.

I believe that the “culture” is made of the mental activities of people,
and that the “cultural properties” makes a record of the mental
activities of people. Because of our achievement to the cultural
properties, we received “Naniwa no Meiko (Master craftsman of Naniwa)”
award of Osaka prefecture and “Gendai no Meiko (Contemporary Master
craftsman)” award of Kyoto prefecture.
I believe that your help will also lead to save and to protect your
predecessors heart and thought and will enhance your corporate image
with clients and staff.

We are also happy to a consultation of the digital restoration for
cultural properties.
Our digital restoration technique is different from so-called computer
graphics.
Before we restore a cultural property:
First, we take a photograph of the cultural property highly and preciously
(I have years of experience in professional photographer).
Next, the photograph is made using the special techniques, such as
infrared photography, ultraviolet photography, fluorescence photography
and etc.
Then, we analyze the photographic image, we search the invisible but
remained information, color, paint, shape, material.

Thank you for your consideration. If you have any question, please feel
free to contact me at sugiura@fukugen.info or information@fukugen.info.

Yours faithfully,
Oukuma Takeyosi

Bunkazai Fukugen Center
5F Laboratory wing, Keihanna Plaza,
1-7, Hikaridai, Seika-cho, Souraku-gun, Kyoto pref. Japan
http://www.fukugen.info

アメリカの財団・その後1

昨日うちの顧問からアメリカの財団にメールを入れてもらった。

   
以前にうちのスタッフがリストアップしたものが、200あまりあり、昨日すべてにメールを送ると連絡をもらっていた。
児童返信メールも何通かもらっていたが、その後ちゃんと読んでもらったらしく、「助成先の対象が違う」というメールや、その財団のホームページから手続きをしてくれとへんしんされた。

しかし、思ったよりちゃんと汪でもらっていることに、感謝!!

(資)文化財復元センター  おおくま

ばね指

「ばね指」とは、腱鞘炎の一つだという。

この復元の作業は、キーボードよりタブレットと呼ばれるデジタル画板とデジタル鉛筆を使うことが多い。

   
1つの復元で数か月を要する作業も多く、根気のいる仕事なのだが、慣れないうちはどうしてもそのデジタル鉛筆を持つ手に力が入る。

鉛筆を握りしめていると、やがて腱鞘炎にかかる。

何度となく軽い腱鞘炎は経験したが、今回のものはそれとは少し違った。

いゃ、それが進行した形が「ばね指」かもしれない。

   
ネットを検索してその病名が分かったのだが、どういうわけが中年の女性に多い症状らしい。

最初は、利き手の親指の付け根を押すと、痛みがあった。

そういえば、この痛みは以前から潜在的にあった痛みのようである。

大事を取り、湿布薬を貼り腱鞘炎用のサポーターまでつけた。

それでも一向にその親指の付け根の痛みは取れず、2週間ほど前から、親指を曲げると、ばね仕掛けの弾けたときのように、ガクッ!!という変な動きが出てきた。

最初はびっくりしたものの、痛みもなく、そのまま湿布を貼りサポーターをつけていたが、やがけ症状は悪化。

この症状は特に寝ている間に出るのだが、多分寝ている間に筋肉が緩むのかもしれない。

数日前から、症状は悪化し、親指を伸ばしている間は問題ないが、第一関節を曲げると強烈な痛みが走る。

ネットでどんな対策や治療法があるのか、散々調べた挙句、ステロイドの注射が効き目がありそうとわかり、仕事場の近くの大きな病院へ行った。

整形外科で、レントゲンを撮ったり、エコーで調べたり、検査の結果、医師も「注射はいやですか?」と聞かれ、「いえ、それをしてもらうために来ました」ということで、互いの考えの一致を見、無事というか、痛い注射を1本打ってもらい、ステロイドの塗り薬をもらって帰った。

  
痛みは少し和らいだが、治ったわけではなく2週間後に再度注射を打ち、それで治らなければ、今度は手術となるらしい・・・

専門家の意見
「数珠巡礼会」という60を超える関西の寺の集まりがあり、実は5/20日にその幹事会にてデジタル復元のプレゼンの機会を得た。
 
テレビの取材は何度となく経験はしているし、展示会などでのプレゼンも経験がある。
 
 
 
普段はテレビ取材などは、聞かれる内容が同じだし、出たとこ勝負で臨機応変に応える。
 
しかし、今回のプレゼンは相手が違い、有名寺院の関係者の方々。
 
 
ちょっと緊張するので、念入りにパワーポイントの原稿を作った。
 
 
文章も念入りに考えた。
でもそれを一人でリハーサルすると、どうしても原稿の棒読みとなる。
 
 
そこで、NHK並みに「専門家の意見」を聞いてみた。
ある専門家曰く
 
プレゼンって短い間に、いかにインパクトを持って相手に根幹を伝え
終わった後も印象に残らせ、ひとにそのことを話題にしてみたくなるようにするか、
が腕の見せ所。
 
内容がいかに充実していても「伝え方」で、眠くなったり、早く終わらないかなってなったり
印象に残らなかったり、普通に思えたり。
     
たった15分でも、つまらなければ、ひとは3分で飽きる動物。
我慢の限界がそのくらい。気の早い人は1分くらいで、判断する。
 
最初にインパクトのある結果を見せて、その後に現状を見せる。
そのコントラストで関心を引き、なんでこうなるかの解説をする。
 
●解説も、簡潔に、紙芝居のようにポイントをデフォルメして、場面場面をとんとんとん、とフラッシュしながら進ませる。
    
それから、なんで今これが必要か、を力説。ここがクライマックス。
ただ力説するだけじゃなく、こうしなかったら、どうなるか、との対比を織り込む。
他の技術との違いも、ここで。
 
●で、あとは聴き手の心の在り方に言及。
共感をいただく、つまり聴き手が主体でこの技術が必要』と思ってもらえるような声掛けをして、しめる。
 
と、言う、さすがはその道の専門家、実に的確なアドバイスをいただいた。
 
そこで私は「アンタは偉い!!」と返してしまった・・・・
 
だけど、それを素人が出来たら、アンタも私と一緒で、Proとして飯は食えんでぇ・・・
 
 
と、言う話は、横に置いておいて、確かにプレゼントはそうあるべきだとは私も思う。
 
だけど、そんなことを考えながら、用意した内容を言葉にするのは難しい・・・
 
で、再度原稿を作り直したわけだが、あとは当日いつものように「出たとこ勝負」で、思いついたことを話すしかないと、居直った。
アメリカの財団・その後2
先週、わが社の顧問を通して、アメリカの財団にその復元の理解と支援のお願いメールを出した。
 
当日、自動返信メールが返るところ、また翌日に支援の範囲が違うとか地域が違うから、支援できないという返事が数通返った。
 
そして昨夜も1通、「当財団の支援地域は、国内の財団のある地域に限られる」とちゃんと返事を返して頂いた。
 
 
まだ返事をもらった数は、送った数の一部でしかないが、国外の全くアメリカの文化とは関係のない「日本の文化」に対して、支援を申し出ること自体が、本来なら厚かましい話だと自覚してはいる。
 
しかし、アメリカのいくつかの財団は、自らの利益とは無関係の国外の活動にも支援をされているようで、そういう姿には頭が下がる。
 
 
ある人曰く、「アメリカには誇れる長い歴史や文化がないから、他国の文化に魅かれる」と聞いたことがある。
 
一方その対極にあるのが、中国だと思うが、数千年という歴史と誇るべき文化遺産はとても多く、それらは中国国民に限らず、人類の残すべき遺産だと思う。
 
だから、私はその作業の手伝いを申し出ているのだが、肝心な中国政府も現代の中国の人々も、どうもそういう意識が乏しいと見えて、なかなか実現しない。
 
 
ただ、この日本だって、海外にはODAや青年海外協力隊などの技術支援を多く行ってはいるのだが、肝心な国内の「残さなければならない文化遺産」に対する理解は、政府もそして所有者の方々も、まだまだ熱心とは言えないように思える。
 
 
私は本来、祖先(民族)の気づいた文化を次の世代に受け渡すことは、その子孫(民族)の使命だと思っている。
 
つまり、文化とは優劣をつけられるものではなく、ある「くくり」の固有のものだと考えているので、言い換えればそれを本当に理解できるのは、そのくくりに属する人々だろうと思う。
 
だからこそ、日本固有の文化を正しく理解し、そしてそれを次の世代に受け渡せるのも、実は日本人でしかない。
ましてそれは権利ではなく、「義務」だと私は思っていて、この仕事を始めてすでに十数年が過ぎたが、当時よりはよくなったが、まだまだ浸透していないように感じるのは、私だけだろうか。
 
(資)文化財復元センター  おおくま

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