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ナンバーワンより、オンリーワン

このタイトルの言葉は、時々耳にする。
       

    

当社の「デジタル復元」の説明をすると、よく聞かれるのは「こんな仕事をされているところは、どれくらいあるのですか?」と。
わたしはすかさず「いえ、うちだけです」と答えるのだが、「えっ??」と返される。

    

    

なかなか信じてもらえないのだが、十数年前にこの仕事を始めるときに前例を探した。

    

わたしはもともと写真の専門家だが、デジタルが普及し始めた当時、デジタル画像については全くの素人だった。
だから、とにかく見本となる前例を、インターネットでずいぶん検索した。
    

そこで見つかるものは、絵画の修復時に、赤外線や紫外線撮影という技術があり、修復跡などを調べるのに使われている程度で、デジタル画像としての復元例は、何一つ見つけることができなかった。

そして現代、ネットを検索したり、テレビの特集番組などを見る限りにおいて、未だに同じ技術は世界中を探したとしても、存在しないと確信している。

   

こんな小さい会社にできることが、大企業にできないはずがないとどなたも疑問を抱かれる。

    

    

5~6年前だったと思うが、事務所がまだ枚方にあったとき、DNPから電話が入り、復元技術についていろいろと聞きたいとのこと。

その後数回にわたり、「匠プロジェクト」のスタッフが数名来られ、こちらもDNPを訪ねたことがある。

御存じのように、このDNPの匠プロジェクトは、有名社寺の襖絵などのデジタル複製で、多くの実績を持つ。

にもかかわらず、復元技術は持ち合わせていない。

    

またその後、京都に本社を置く「日本写真印刷」も、新聞を見てうちに訪ねてきた。

ここもデジタル複製では、多くの実績を持つ。

    

また、今から10年近く前だと思うが、京都市のある関係者から「凸版印刷」と「日立の研究所」を紹介され、東京まで行ったことがある。

日立の研究所は、うちの技術とはまた別な方法で文化財の復元の研究をされていたのだが、実は凸版印刷は初めてではなく、紹介される以前に、京都市の文化財関係の友達の紹介らしく、向こうからわが社を訪ねてこられている。

その時の話は、凸版はバチカンと印刷関係でお付き合いがあるらしく、古い印刷物の復元の相談で来られた。

    

   

そして昨日、またDNPの営業のリーダーと名刺に書かれた人が、いきなり訪ねてきた。

うちのホームページを見たという。

しかし私は以前に、匠プロジェクトからえらい目にあわされた経験があり、冷たくあしらい、おかえり願った。

(資)文化財復元センター  おおくま

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