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やっと暇ができた・・・

過去2年以上私は試練を与えられていて、神からは「じっと待て・・・」と言われ続けてきた。

人一倍、二倍も三倍も努力するタイプだから、何もせずに「じっと待つ」ことは私にとっては一番の苦痛であった。

その間、多くの精神世界の本を読み、そして配信の映画を数多く見た。

最近やっとその試練があけたとみえ、急に物事が好転するようになった。
そして、良いシンクロニシティを数多く経験し始めたのだが、その一つは2つのテレビ番組の取材である。

7月の末にNHKの「よみがえりマイスター」の取材が、3日間の予定で始まったのだが、依頼された「戦時郵便」の復元に手間取り、取材が一日延びた・・・

本来その日は近くの中学生が見学に来る日で、予定が詰まっていたがやむなく生徒たちにはテレビ取材現場を見せることになった。

で、4日間で取材スタッフは帰ったのだが・・・・
それでも私ははがきの復元結果に納得できず、さらにそれから数日をかけて、再度そのはがきの復元を手掛けた。
その結果はテレビで見てもらうとして・・・

それが終わるとすぐに、今度はフジテレビの「みんなのニュース」でも、終戦70周年記念の特集の一つに「戦時郵便」の話があり、この復元も手掛けた。

予定では1週間ほどで上がると思っていたら、こっちはNHKのはがき以上に手ごわかった。

こちらは墨で消されている部分の復元であり、私もいずれそういう話が来ることを見越し、以前に一度テストをしたことがある。

しかし、その時も思うように墨の下が復元できなかった。

赤外線や紫外線撮影で見えてくるわけではなく、あくまでも撮影と画像処理のノウハウで復元するしかない。

これもフジテレビのスタッフが帰った後に。まだ思うような結果が出せずに、さらに数日かかり、やっと昨晩復元できた・・・

ずっと書きたいことがあったのだが、何分仕事に追われ、書く暇もなかった。
今までずっと「じっと待て」と言われ続けた私にとっては、忙しいのはうれしい悲鳴である。

それでもずっとそれが続くと、ちょっとは一息を入れたくなる。
やっと一息ついたのだが、その間に新しく手に入れた「20年前の新車」を行きつけの修理屋に預けてあった。

(資)文化財復元センター  おおくま
忙しいと言いながら・・・

2つのテレビ取材の合間を縫って、修理屋に車の内貼りを一式、天上を除きすべて剥してもらった。

それを仕事場に持ち帰り、二日間の突貫工事で、車のデッドニングをやってしまった。

作業中は防振用のタールが手につき、とても写真など撮る余裕はなかったが。それでも剥した内部の写真と、外した内貼りは可能な限りきれいに洗って、仕事の場の廊下に、休日だったので広げて干した。

作業は結構ハードで、朝早くから夜遅くまで続いたのだが、その甲斐あって、外した内貼りをまたつけてもらい、取り換えたスピーカーとカーステで音楽を聴くと、さすがと言う感じで、ディーゼルなのにエンジン音はあまり気にならず、しかも外の音はほとんど聞こえない。

 

(資)文化財復元センター  おおくま
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伊藤千代子

伊藤千代子という女性の名前をご存知の方は、ほとんどいないと思う。

もちろん私も聞いた覚えがない。

実は先日、北海道の「伊藤千代子を知る会」と言う組織から問い合わせのFAXが入った。

うちにFAXが入るのは、サラ金か何かの売り込みがほとんどで、朝早く入ったその手のものだと思ったが、どうも様子が違う・・・

この「伊藤千代子」とは戦前に「治安維持法」の犠牲になった、24歳で獄死に近い形で亡くなった才女だという。

何故北海道から問い合わせがあったかというと、彼女の夫が北海道の出身で、彼女の最後の手紙4通が北海道の図書館に寄贈されているらしい・・・

戦時郵便もそうだが、今でも拘置所から出される手紙はすべて「検閲」が行われている。

つまり、都合の悪いところは「墨線で塗りつぶされる」わけである。

以前に弁護士からそんな手紙の復元依頼を受けたが、その時はボールペンで書かれたものだったので、筆圧で凸凹ができており、それを読み取った。

今回のフジテレビのはがきの復元で手間取ったのは、「墨書き」や「ペン書き」で書かれたもので、上から消されると読みようがない・・・・

そんな伊藤千代子の最後の手紙も、随分と墨で消されているらしい・・・
彼女は短歌を書いていたので、手紙は墨書きらしい・・・

その手紙の復元ができないかという問い合わせであった。

すぐに「技術的には不可能ではない」とメールを返したが・・・・
でも、あの時点ではたぶんできなかったと思う。

今回フジテレビの仕事で、やっとそのノウハウを手に入れた。

で、なぜそんな戦前のほとんど実績を残していない、若くして死んだ彼女が何故・・・
今でも知られているか?

彼女はドイツの

「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々 」Hulu
と、同じく、毅然とした態度で、自分の信念を貫き、死んでいった人である。僕の性格ととてもよく似ている・・・

そして、一番の問題は何故、なぜそんな彼女の手紙が僕に繋がったのか??
それはすぐに判ったのだが・・・・ 彼女はうちの一番の守り神「諏訪大社」のひざ元の生まれであった。

間違いなく、諏訪の神が縁を繋いだものと直感したのだが、易占で神に聞いてみたが、やはり間違いはなかった。

諏訪には北海道とは別に伊藤千代子の記念碑を建てたグループがあり、明日その代表と会う予定である。

(資)文化財復元センター  おおくま



フジテレビ、「戦時郵便」の特集は中止されました

先日から何度かお知らせしていた、フジテレビの「みんなのニュース」の終戦記念日特集の一つである「戦時郵便」についての特集は、急きょ中止となりました。

理由は、私としては何度もやり直し、墨の消し線の下の文字が読めるところまで、努力して復元したのですが、生憎それを解読することになっていた教授が「読めるレベルではない」とあっさりと蹴ったらしい・・・

どうもその研究者、字面がきっちりと「」として読めるものは讀めるが、そこに宿っている筆者の「おもい」はとても読み取れるレベルに無い方と見える。

つまり、「」として確認できても、そこに込めた筆者の思いまでは到底「おもい」も及ばない方の様であり、とても残念で仕方がない。

一方NHKの番組では、視聴者が自ら兄弟3人で、父親の残したはがきの中身を見たいという強い要求があり、私に繋がったから、その筆者の父親の「おもい」は復元できたのだが・・・

生憎フジテレビの方は先にテレビ局の「企画」が先行し、はがきの持ち主を捜し、さらに持ち主でさえ、父親の文字が読めない状態らしく、第三者がそれを解読するという話になっていた。

つまりそこに「父親の手紙を読みたい」と言う「おもい」が希薄であり、それを第三者が解読するとなると、とてもその文字に込められた筆者の「思い」をきちんと読み取ろうという姿勢も感じられずに、こんな結果となったことが、努力して復元したものとしては、甚だ残念である。

(資)文化財復元センター  おおくま

大事な人からのプレゼントの復元

今年の5月の中ごろに、HPの問い合わせフォームから問い合わせが入った。

お菓子の外表紙のナイロンにマジックで字が書かれているのですが、マジックが消えてきていて全文読めません。
大切な人からの言葉が書いてあるのでどうにかして読みたいのですが、復元可能でしょうか?

どうも文面から見て女性の様である。
大切な人??と書かれていたので、恋人やご主人からのものと思ったのだが、どうもそうではないらしい・・・

なんどかやり取りをしたのだが、まだ若い女性で、子供のころから「おばぁちゃん子」だったらしく、そのおばあちゃんがくれたお菓子を食べ、そしてずっとその袋を手元に取ってあったらしい・・・・

そのおばぁちゃんがくれたお菓子の袋に、マジックで何か書いてあったのだが、それが消えてしまって読めなくなったらしい・・・

いまどき、珍しくおばあちゃん思いの娘だと思い、費用は後回しでいいから、復元したら??
と、何度も話したのだが、現在手元に復元費用が無いものだから、遠慮して、ボーナスが出たらそれで払えるから、それまで待つという。

また、生真面目な娘だと思い、再三、「おもい」を先に復元してあけるからと言うと、やっとそのお菓子袋を送ってきた。

セロファン袋の中身は「大福餅」
それに掛けたおばあちゃんのその子への「おもい」がそこには書かれていた。

(資)文化財復元センター  おおくま
お菓子袋 現状画像 お菓子袋 復元画像
 現状画像  復元画像

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