最後のⅢ巻目である。
とりあえず、ⅠもⅡも全部読んだし、ソレナリに理解できた。
しかし、この巻の初めにも著者は、「Ⅰ巻・Ⅱ巻はユング心理学の基礎であるが、Ⅲ巻は少しレベルの高い応用編である」と書いてあったが、それでも何とかなるだろうと読み始めたのだが、最初の部分は神経症についてであり、それでページの半分を占める。
それも読み始めて、さほど難しいとは思わないのだが、しかし私はその手の知識を欲しているわけじゃない。
そこで、その話も半分ほど読んで、後は飛ばして、次の話に移った。
これももう一つ意味が不明なのだが、ユングは「錬金術」の研究者でもあるらしい・・・
どんな関係があるのかと言うと、どうも錬金術について書かれた本には、パラドックスを含んだ図が多かったり、「黒であり白である」とか「白であり、赤である」とか、相反する2つのことを求めている記述が多いと言う。
それをユングは精神科医として、異常者の話をよく聞いて分析したが、それと通じるところがあると言う。
しかも昔の錬金術師は単なる欲深い「金を作る」ことを求めているのではなく、作業の前には必ず祈りを捧げたり、助手は女性だったりすると言う。
またその本の図には、王様と女王が一体になっていたり、マンダラになっていたりするが、どうも彼らは物質としての「金」や「宝石」をつくるのが最終目的ではなく、精神性を高めるために、それらをしていた可能性が高いとか・・・
そんな話なのだが、正直言って、私にはあまり興味が持てない話であった。
次に「個性化」と言う話が出てくるのだが、しかし我々が普段いう「個性」とは少し違うらしい。