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「催眠術の極め方」林貞年・著
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この本は昨日書いた「催眠誘導の極意」の上級編と思われる。
 
 
前編もそうだが、かなりノウハウ的なことが書かれており、著者はプロ相手にもセミナーをしているらしいが、プロの催眠療法士などでも、全ての人に催眠術を掛けられる人は稀なようで、かなりの技術の差があるらしい・・・
 
 
確かに普通の「自己催眠」の本だと、「とりあえず掛かったつもりになる」と書かれていくくらい、催眠状態の見極めにはいい加減なのだが、この本は実際に催眠状態か否かの見極め方も、かなり詳しく書いてある。
 
もし他者催眠のために催眠術を覚えたいのなら、ベストの本だろうと思う。
 
 
催眠術は同じ方法で、全ての人がかからないのは、人には「価値観」があり、それは人それぞれ違いがあり「情報を自分的に変換する」からだと言う。
 
また催眠術の暗示で、直るものと直らないものがある。
 
人が催眠術に期待するのは、暗示をかけると「一瞬で悩みが消える」事を期待するのだが、しかし顕在意識はそれを望んでいても、肝心な潜在意識からすると、それは「恐怖」として感じるらしい。
 
 
つまり、一度変わってしまうと、元には戻れないということになれば、顕在意識だって少しは躊躇するが、潜在意識は自分で判断できないだけに、なおさら慎重であり、拒否反応を起こすことがあると言う。
 
それをどうコントロールするかが、催眠術師の技術レベルの差と言えるようだが、そのあたりの実践テクニックをかなり細かく書かれている。
 
 

 
著者の研究所では「なりたい自分になるコーチング」もやっているらしく、「ニューロン・インプルーブ・ナビゲーション」と言う。
 
著者はまた「」という言葉を使うが、人間の脳は「真空を嫌う」らしく、無意識にその中を満たそうとする。
 
自分の中に「幸せの器」や「不幸の器」などがあると、そこが空になると、それぞれ同じ性質のものを引き寄せる。
 
著者は現実主義者の様で、ニューソートの「引き寄せの法則」のような魔法は信じていない様で、それぞれの器にはその器以上の幸せは入らないと言う。
 
その器は作り替えが効かないらしく、新しく育てるしかないと言う。
 
 
それでも著者は、精神世界で言われている「許す」という器を育てれば、幸せは増すし、他人だけではなく自分に対しても、許すことができると、人生が楽になると言う。
 
 
また、著者は、潜在意識に願望の暗示を与えるより、「行動」することが大切であり、行動を伴わなければ、暗示などすぐに覚めると言う。
 
暗示を与える暇があれば、その分行動した方が良いと言う。
 
 
なるほどとは思うのだが・・・
 
ただ、私は普段から思いついたことは即実行に移す。
 
しかし、実行しても効果が表れないことが多い。
 
つまり、自分一人の行動力の問題以外に、その対象になるものの「意識」は切っても切れない関係にあると思う。
 
つまり、対象の意識を変えるか、あるいはユングの「集合的無意識」の力を借りて、シンクロニシティの存在を活用しないと、決して自分一人の潜在意識だけの問題ではないと、私は実感したのだか・・・
 
(資)文化財復元センター  おおくま

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