最近、映画を随分とみている。
この前までは、普段は本を読まない男が、2年程の間に200冊を超える「精神世界」の本を読み続け、いろんなことを学んだ。
本は少なくても1冊読むのに1日はかかるのだが、映画はものの2時間ほどで1本の作品を見ることができる。
しかも、文字情報に比べて、視覚情報はよりインパクトも強く、直接的に「こころ」に働きかけてくる。
1か月ほど前からネットの配信動画サイトに登録し、随分とみてきた。
そしてずいぶんと学ぶべきものがあったのだが、今度はHuluのサイトを見ているが、もともと最初に見ていたサイトのほうが本数も多い。
その中で随分とみてきたものだから、Huluは本数もちょっと少なめで、しかもすでにみているものも多い。
そんな中この作品を見たのだが、2007年の邦画である。
一流企業の48歳になる部長が、ガンを宣告され余命半年といわれる。
その主人公を役所広司が演じているのだが、どうもこの作品途中から見たような記憶がある。
主人公は治療を断り「死ぬまで生きる」道を選ぶ。
彼には美しい妻と子供がいるのだが、実はもう一人不倫相手もいた。
私自身、自分の死を意識したことがあまりなく、「死を宣告される」という実感もわかないのだが、この作品を見ていて、死を前に人は何を思い、どんな行動をとるのか??
心につまされるものがある。
いくら覚悟を決めていても、やはりこの主人公も兄に死ぬのが怖いと本音を吐く。
胃がんでどんどん弱っているがん患者を演じるために、役所広司も随分頑張っていて、メイクだけではなく、頬もどんどんこけていくし、目の周りにもくまができたりして、本当に役に徹しているのに驚かされる。
自分にとって、また家族にとって「死」とはなんぞや??ということを、随分と学ばせてもらった。
(資)文化財復元センター おおくま