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「孔子・人間、どこまで大きくなれるか?」渋沢栄一・著
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この本は、北尾氏の本と同時に「君子」をキーワードに検索したものである。
 
前者は、同じ孔子の言葉を引用しても、この渋沢栄一の本にも出てくるが「論語読みの論語知らず」の域を出ていないが、こちらの渋沢栄一は、同じく「論語」を持ち出しているが、論語知らずどころか、論語を持ち出しながら、自分の人生で得た「教訓」を力強く、説いていて、久しぶりに読みながら感動し、心躍った。
 
 
さて、この本には現在でも通じる教訓が山ほど書かれているが、そんな中で、Facebookなどを見ると、現在の日本人のふがいなさは、マッカーサーの政策に原因があると言うが、しかしこの渋沢栄一に言わせると、もっと以前からすでに日本人はふがいなくなっていたことがうかがえる。
 
 
彼は実績を持っている人の様だが、同じ時期の明治の政府高官などについても、歯に衣着せぬ評価を下している。
 
ただ北尾氏のように、自分の好き嫌いや敵を悪く言うのと違い、親しいものでも、悪いところは悪いと言うと、認めるところは敵対する相手でもちゃんと褒めている。
 
まさに自分の言動に自信を持っているから、はっきり言えるのだと思う。
 

 
で、この本を読む限り、孔子がいかに大きな人物であったかが解るのだが、しかし同じ中国人でも現在の中国の有様は、まさに論語と正反対としか思えない・・・
 
まぁ、物は考え様だが、易経で言うところの「窮すればすなわち変ず」ということだろう。
 
孔子から現在の状態まで二千五百年あるのだが、さすがは広い大地を誇る中国のこと、振り子が行って帰るまで、こんなに時間がかかるわけだぁ・・・・
 
もう一つ「人間どこまで大きくなれるか」と言うタイトル通り、渋沢栄一と言う人の大きさを感じずにはおられず、さらに2冊注文した。
 
彼こそ、真の「君子」だと思う・・・
 
(資)文化財復元センター  おおくま
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