1999年のアメリカの作品である。
物語は、あの有名な女性の話なのだが、最初にフランスの話なのに、セリフが英語なのが、とても違和感があった。
つまりフランスの風景でフランスの物語なのに、あの独特の耳触りのいいフランス語で無いのが、ちょうど日本人が、中国で「敦煌」と言う作品を作り、それが日本語のセリフだと言うのと同じぐらい違和感を感じた。
私はほとんどジャンヌダルクと言う女性を知らない。
いゃ興味が無かったと言うべきなのだが、この作品を見てがぜん彼女に興味が湧いた。
この作品の後半で、彼女が捕えられ、牢獄に繋がれている間に、何度も「神」と思われる姿をした男が現れ、彼女と問答をする。
彼女は神の啓示に従ったと何度もそのものに言うのだが・・・
そのものは、「本当に神がお前を必要としたのか?」と、執拗に問いただす。
押し問答の中で、そのものは「お前は、お前の見たいものを見た」と言い放つ。
私が一番興味を持ったのが、この場面なのだが、カトリックの熱心な信者であるジャンヌダルクは神を信じて疑わない。
ところが、この言葉は実は「ニューソート」と呼ばれる人たちの考え方であり、自分を取り巻く世界は、実は「自分の思想」や「価値観」「受け取り方」が創り上げたもので、実は人それぞれ、同じものを見ても、違って見えると言うものだが、彼女が「神から受けた啓示」とは、実は彼女がある意味「創り上げた」ものだと、この作品では言っている。
これは、現代の宗教のあり方に不信感を抱いているものが多く、現代風の解釈なのだと思う。
で、もっと詳しくジャンヌダルクを知りたいと思い、検索すると、やはり最初にWikipediaが出てきた。
読み始めたのだが、これが実に記述が詳細に書かれていて、とても長い。
がぜん彼女に興味が湧いてきたのだが、どうも彼女に対する歴史家の評価はとても高いらしく、彼女はイエス以来の最大の聖人と評価するものも多い。
そこでまたAmazonで検索し、興味のある3冊を注文した。