2007年の邦画。
このタイトルは聞き覚えがあるが、何分「はやりもの」の嫌いな私は見ることも無かった。
なにやらリリー・フランクの自伝的小説らしい・・・
彼にも興味がないのだが、樹木希林が出ているのでとりあえず見てみた。
ところがこの物語、筑豊に子供のころに住んでいたと言う話から始まる。
何やら主人公の時代とそして生い立ちが、私に似ているところがある。
私自身も小さい頃、絵描きになりたかった。
ただ彼のように親のすねをかじって、大学へ行ける立場じゃなかったし、彼の学生生活や卒業後の自堕落な生活を見ていて、「焼き、いれたろかぁ・・・・」と思えてくる。
しかし、似たような生活をしていた若者が多かったから、こんな話ででも小説が売れるのだろう・・・
で、実は彼とは10歳の開きがあるはずなのだが・・・・
それでもどういうわけか、時代的に同じ時代を生きたような感じがしてくる。
このタイトルの東京タワーだが、私も小さい時から父親とは別れて暮らしていて、彼のように夏休みに父親のもとに遊びに行った記憶がある。
で、実はかなり小さい時、父親に連れられ、東京見学をはとバスに乗り経験したのだが、たぶん小学1年頃だったと思うが、東京タワーへも行っているし、その下で記念写真を撮っている。
たぶんできて間が無い時期だったんだろうと思うがその写真、下の方に集合写真があり、その上には下から見上げた東京タワーが綺麗に入っていた。
写真の仕事を初めてから、その事を思い出すのだが、どう考えても集合写真の角度は正面なのに、東京タワーのてっぺんまで下から見上げて写っているはずもない・・・
たぶん合成されていたものだろう。
で、もう一つ共通点があり、彼が子供のころ住んでいた場所と、私が生まれて小学1年まで住んでいた甘木はとても近い。
しかし甘木は炭鉱町ではなかったが、先日その近くで「大隈」という地名があることを知り、行ってみた。
甘木から50キロほどの場所で、たぶん母親方の苗字が「大隈」であり、黒田武士だと言う話から、ルーツはこのあたりだろうと思うが、なんと・・・
その「大隈」と言う地名が、この映画に出てきた。
主人公が母親の実家から引っ越す場面で、バスに乗るのだが・・・・
そのバスの行先が「下大隈町 行」と、はっきり読み取れる。
前半はそのあたりに興味があったのだが、中間部の彼の高校から大学、そして卒業後の自堕落な生活には、見ていて腹が立つ。
しかし後半部分はさすがに樹木希林だけあって、ジーーーーーンとさせてくれる。
それと・・・若い頃の母親役を、樹木希林の娘が演じていたのだが、私は初めて見たが、本当に母親似であることにびっくりした。