フジテレビ、「戦時郵便」の特集は中止されました
先日から何度かお知らせしていた、フジテレビの「みんなのニュース」の終戦記念日特集の一つである「戦時郵便」についての特集は、急きょ中止となりました。
理由は、私としては何度もやり直し、墨の消し線の下の文字が読めるところまで、努力して復元したのですが、生憎それを解読することになっていた教授が「読めるレベルではない」とあっさりと蹴ったらしい・・・
どうもその研究者、字面がきっちりと「形」として読めるものは讀めるが、そこに宿っている筆者の「おもい」はとても読み取れるレベルに無い方と見える。
つまり、「字」として確認できても、そこに込めた筆者の思いまでは到底「おもい」も及ばない方の様であり、とても残念で仕方がない。
一方NHKの番組では、視聴者が自ら兄弟3人で、父親の残したはがきの中身を見たいという強い要求があり、私に繋がったから、その筆者の父親の「おもい」は復元できたのだが・・・
生憎フジテレビの方は先にテレビ局の「企画」が先行し、はがきの持ち主を捜し、さらに持ち主でさえ、父親の文字が読めない状態らしく、第三者がそれを解読するという話になっていた。
つまりそこに「父親の手紙を読みたい」と言う「おもい」が希薄であり、それを第三者が解読するとなると、とてもその文字に込められた筆者の「思い」をきちんと読み取ろうという姿勢も感じられずに、こんな結果となったことが、努力して復元したものとしては、甚だ残念である。
(資)文化財復元センター おおくま