2005年制作のドイツ映画らしい・・・・・
先日から何度も言っているが、人の「真心」とか「良心」というものは、たとえ大多数の人が信じる「万人の常識」は存在しなくても、自分の損得を捨てて、真から信じるものがあるとしたら、それらは「真心」であり「良心」だと思う。
そしてそれらこそ「万人共通」のものだと私は信じる。
さてこの作品、戦時下のドイツで「反ナチ運動」に携わった兄と妹の話。
特に妹の取り調べ中の「凛」とした態度で、信念を貫く姿が描かれている。
反ナチ抵抗組織「白バラ」のメンバーである、兄と妹は大学でビラを配った。
逃げる途中に捕まるが、二人は別々に取り調べを受ける。
その取調官の尋問に屈することなく、最初は無関係を貫くが、やがて証拠物件を突き付けられ、「自分たちがやった」ことは認めるが、決して仲間を売ることをしなかった。
取調官は彼女を誘導尋問に導こうとするが、彼女は冷静に取調官の質問を巧みにかわす。
しかし、自分たちがやったと認めた後は逆に取調官の過ちを正そうとするくらい、冷静で頭の切れる妹で、やがて取調官も彼女から逆に洗脳されようとしていた。
取調官は、妹の罪を軽くするために「兄を手伝った」と言えと本人にいうのだが・・・・
妹は凛として「それは私の良心に反する」と、それを拒む。
当然、反ナチ運動家は「有罪」は免れないのだが、それでも兄も妹も法廷で「たとえ今日我々がここに立たされても、明日は裁判官が立つことになる」とまで、公開裁判の会場に座るドイツの軍人を前にはっきりと主張する。
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比較的新しい2013年の邦画である。
主人公は佐藤浩一演じる50歳のカメラメーカーの営業社員。
作品中EOSをはじめ、キャノンのカメラが何度も出てくるから、キャノンの社員という設定だろう。
彼は離婚して大学生の娘と暮らしているが、その娘はバイト先の主任の5歳の男の子が、母親の虐待で、自閉症になりしゃべらないので、その世話を焼いていたが、主人公にその一部を見られ、不倫と誤解される。
ところが、その仕事場の主任は出張のため、主人公と娘はその男の子を一時預かる羽目となる。
しかし、一度味を占めたその子の父親は、再度自分が転職するので子供を預かってほしいと、虫のいいことを言い出す。
主人公は断るが押し付けられながらも、その男の子と心を通わせるようになったものの、父親はその子を母親に渡すといって、また主人公にその役目を押し付ける。
ところがその子の母親は、再婚するから引き取るといいながら、結局引き取りを拒否し、主人公に押し付ける。
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2008年のイギリス映画らしい・・・・
当時確かにこの作品のタイトルが話題になっていたことは記憶している。
なんか、見たいような、見たくないような、そんな気がしていた。
舞台はイギリスではなく、インド。
スラム街育ちの青年が、クイズ番組を勝ち抜く・・・・
ずいぶんと大金がかかっているようで、「100万ルピー」まで勝ち進み、あと1問で全問正解となるのだが、放送時間の終了で、最後の1問は翌日に持ち越された。
ところが放送局は無学な青年が正解を知っているはずがない、インチキをしていると警察に通報し、警察では不法な拷問をされるが、彼はインチキを認めず、正解を知っていた理由を、自分の人生の中で語り始めた。
彼には兄がいた。
母親は暴徒に殺され、兄弟二人で詐欺や泥棒などで金を稼ぎ大きくなった。
一緒に暴徒から逃げた少女を含む3人は、子供を乞食として働かせる悪党に捕まり搾取されるが、結局少女は連れ戻された。
それから数年後、その青年はその少女を探すために、元の街へ戻る。
2009年の作品らしい・・・
この作品は見た覚えはないが、しかしタイトルだけは聞き覚えがある。
私と同世代のカップル3組が出てくるのだが、特に建設会社を定年退職した夫と、30年間夫の浮気にも耐え、家庭を支えてきた夫婦の話がメインとなっている。
夫は定年退職と同時に、今までの不倫相手の女と暮らすために、二人は離婚する。
そして、今まで地味で目立つことも自己主張することもなかった女房は、離婚後ずいぶんと変わる。
また夫だったものは、若い不倫相手の立ち上げた会社に共同経営者として迎えられるが、しかしそこの若い社員と意見の衝突をしたり、また自分が反対した若い社員の出した企画が通ったが、自分のいた会社から圧力がかかり窮地に追い込まれる。
しかし、元の会社に乗り込み、会長と直談判をして窮地を脱するのだが・・・・・
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2006年のイギリスの映画らしい・・・
「アメイジング・グレイス」という美しい曲をご存知の人は多いはず。
この曲はWikipediaによるとイギリスの牧師である「ジョン・ニュートン」の作詞であるという。
作曲者は不明であるが、アイルランドやスコットランドの民謡だという説もあるらしい。
その作者である「ジョン・ニュートン」は、元は奴隷輸送船の船長であったという。
彼はその経験を作詞として、あの歌は作られたという話が、この作品のタイトルとなっているが、映画では「ウィリアム・ウィルバーフォース」という政治家が、友人でもある首相の「ウィリアム・ピット」とともに英国の「奴隷制度」の廃止させるまでの苦労話が、この作品となっている。
議会では何度となく「ウィリアム・ウィルバーフォース」は奴隷制度廃止の法案を提出するが、最初は彼一人対、残りの議員という割合が、徐々にかわり、最後にはほとんどの議員が賛成すし、奴隷制度は廃止された。
だれだって、自分の利益になることは、正しいことだと思いたい。
だから英国民にとって、奴隷制度は「繁栄」のために仕方がないものだという風潮があったが、しかし一部の人々は「良心」をもち「人は平等」だと声を上げた。
しかし、その奴隷たちの過酷な運命を土台にした繁栄は間違っていると、あえて反対することは、とても勇気のいることなのに、主人公は彼を支える人々とともに、最後には奴隷制度廃止を勝ち取る。
とても感動的な作品だといえる。