2024年10月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ブログメニュー

超マニアックな「スーパーリアリティ」の世界
Pocket

【超マニアックな「スーパーリアリティ」の世界】
2006年06月04日07:05

さすが「こだわりくまらいおん」・・・・

他人のやらないことに、凝ったりして!!

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

ちょっと違った話をします。
僕はヒトと同じことをやらない主義でして・・・
「同じこと」と言っても、「一般的」といわれるヒトと、と言うべきなんですが・・・

早い話が、ただのへそ曲がりなんですが、たとえば「写真」に関して言えば、フッーは一眼レフカメラを最初に買うヒトは、「標準レンズ」と呼ばれるものをセットにして買うと思います。
まぁ、「画角」の問題で、平たく言えば「広からず・狭からず」なんですが、僕は最初から「広い」のと「狭い」のと二つを買います。
性格が極端で、中間がないと言う感じなんですが、それが自分のこだわりの範疇になると、もっと極端だったりします。

よく、「写真みたい・・・」と言って絵を誉めることがありますよね?
下手な絵が写真みたいなわけはない・・・

そう、僕も挫折したけど、デッサン力がなければ、モノを忠実に描けないわけですわ・・・
エァーブラシを使って、超リアルな写真並みの絵を描くヒトが何人も居ます。

じゃ、写真の世界では、「リアリティ」は一定なのか?というと・・・
違うんですよ・・・

ご存知だろうと思いますが、写真には「粒子」と言うものが存在します。
これはいわば、デジカメの「画素数」を意味します。
CCDそのものの大きさは、規格がいくつかありますがある程度一定です。
つまり画素数とは、一定の大きさの中に、どれだけ細かく「描写」する能力があるか?と言うことなのですが、フイルムも同じで「35ミリ判」と「6×4.5」「6×6」「6×9」と有って、後ろの3つはブローニーフイルムと言う約幅6センチのフイルムです。

たとえば「はがきサイズ」に写真を「伸ばす」場合、つまり拡大する場合、フイルムの大きさが変われば、拡大率が変わります。
写真とは「拡大率」が少ないほどシャープに見えて、綺麗です。

まぁ・・はがきくらいの拡大率なら、35ミリ判でも6×9判でも、素人の目には大差は有りません。
しかし、新聞紙くらいに伸ばせば、差は素人の目にも歴然です。

で、次は、こんどは「粒状性」と言って、同じサイズのフイルムでも、荒いものと細かいものが存在します。これは「フイルム感度」と関係が有り、感度が低いほど粒子は細かくなります。
早い話が「細かい部分が写る」と言うことで、デジカメで言えば300万画素と1200万画素の違いみたいなものです。

で、それが写真画像の「きめ細かさ」として現れるわけで、細かいほどリアルに見えます。

で、そこまでは「リアル」と言えますが、世の中にはさらにうえがあり、こんどは同じ粒状性でも、「フイルムの面積」がもっと大きいフイルムが存在します。
俗にシートフイルムと言って「4×5」と「8×10」と呼ばれ、単位はこんどはインチを意味します。
新聞紙の大きさに伸ばしても、拡大率が低いので十分綺麗に見えます。

さぁさぁ、お立会い・・
ここからが本文なんですが、フイルムには必ず「粒子」が存在します。
ただし、「一般のフイルム」に限ればの話で、実は「無粒子」と呼ばれるフイルムも存在します。
図書館で昔の新聞を見ようとすると、「マイクロフィルム」に写された画像を見ることになります。
つまりそのマイクロフイルムこそ「無粒子」と呼ばれるもので、幅は35ミリのフイルムで新聞紙の文字が読めるだけの解像度があります。

しかしながらあのフイルムには「白と黒」しか写りません。
いゃ、白と黒に「しか」写らないと言う事なんですわ。
つまり僕と一緒で極端なんです、性格が・・・オイオイ

だから、細かい文字が読めるのですが、実はこのフイルムでも「特殊な現像処理」をすることにより、「灰色」も写せます。
つまり、普通のフイルムと同じように使えるのですが、このフイルムはモノクロフイルムですが、若干普通のモノクロフイルムと「感色性」が違います。つまり同じ色をとっても画像の濃さが違います。

粒子が無く、しかも感色性が違うので、一種独特の「異様」な雰囲気があります。
そう・・ヌメッとした写真と言う感じですね・・・
それが、なんか「実物」より「実物らしく」見えたりすることもあり、「超リアリティ」のある写真となります。

ただ、このマイクロフィルムそのものは、普通のカメラで使えないのですが、同じ性能のフイルムが「ミニコピー」と呼ばれて35ミリ判のカメラで撮影可能です。

しかし、いくら「無粒子」と言っても「解像度」には限界があります。
つまり、たとえば新聞紙を撮影して、細かい文字が読めても、実は字の周りはにじんでいます。
それが解像度の限界ですが、実はコダックには、このミニコピーフイルムの大判フイルムが存在します。
さっきの6×4.5~6×9フイルムも日本国内で入手できました。今はどうかは判りませんが・・・
これを使えば、新聞紙の文字くらいは朝飯前です、拡大率が下がりますから・・・
ところがところが・・・
世の中にはさらに上がありまして、そのフイルムの「4×5」「8×10」フイルムが実在します。
この世界になると襖絵くらいは無粒子なんですわ・・・
僕はアメリカからこのシートフイルムを取り寄せて、現像処理の試行錯誤に没頭していた時期があり、実際に7メートルまで伸ばしましたが、粒子は見えません。
僕はこれで、中国の「山水画」の世界を、写真で表現するのが夢です。

くまさん

     
Pocket

この記事にコメントする

このページのトップへ