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弥勒下生

【弥勒下生】

綾は「弥勒下生」と言う言葉を知っているかな??

弥勒仏とは釈迦の弟子のひとりで、「マイトーヤ」と呼ばれていた人だけど、釈迦が没して五六億七千万年後に、地上に降りてきて「世直し」をするという話なんだけど・・・・

「弥勒信仰」と言うのがあるらしく、その「日本の発祥地」が京都の「笠置寺」と言われている。

こことの縁は、いろいろあるんだけど、とりあえずそれは置いといて・・・

ここに「弥勒磨崖仏」と呼ばれる石に刻まれた仏像があるんだけど、この仏像700年以上前のお寺の火災でほとんどはげ落ちているんだけど、この寺の「本尊」がこの磨崖仏。

その復元を手掛けているんだけど、今までの復元は「紙」や「板」に書かれたもので、痕跡が多少は残っているんだけど・・・・

この「磨崖仏」は大きな岩に仏の姿を「刻んだ」もので、その岩の表面が「火災の熱」でほとんどはげ落ちていたわけよ・・・

はっきり言って「痕跡」はほとんど残っていないんだけど、しかし焼け落ちる前の姿を描いた「掛軸」があって・・・・

その絵と実際の磨崖仏に残る少ない痕跡を、照らし合わせて復元したんだけど・・・

この復元は僕一人の力ではできなかったんよ・・・

つまり「とても大きな画像」が必要なんだけど、市販のデジカメでは作れなく、自作でパソコンのスキャナーをデジカメに改造した人が居て、その人のカメラを借りたり、またふくげんがぞうの制作には「画像修正の専門家」の力が必要だったわけ・・・・

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それから1年経ち、弥勒仏の復元が決まった。

そして、もう一つおかしなことがあるのだが、うちは「研修生」の募集をしているのだが、時々遠方から応募がある。
そのほとんどは、話だけで終わるのだが、実は復元を始める半年ほど前に、東京の女性が応募してきた。

2~3度メールのやり取りをしたが、とりあえず遊びに来るように伝えてあった。
しかし、その後連絡がなかったのが、この仕事を始めた途端に、その彼女が遊びに来た。

彼女はあってみると、ちょっと変わった娘で、少し空気の抜けたゴム風船をイメージしてもらえばわかるが、いろいろと質問しても、考え込んでしまい、なかなか返事が返らない性格であった。

で、彼女に「どうして急に遊びに来たの??」と聞くと・・・
しばらく考えていたが、やっと口を開き「耳元でささやかれた・・・」といった。

いろいろ聞くと、彼女はデジタル画像処理の会社で長年勤め、ずいぶんいい生活をしていたようだが、去年ある友達の影響で、急に文化財に目覚め、仕事を辞め文化財関係の学校に入ったらしい・・・

そんな話をしたが、帰りの切符の手配をしており、急いで京都駅まで送ったが・・・
新幹線は出ており、やむなくバスで帰ったらしい・・・

で、笠置寺の弥勒仏の復元も山場に差し掛かり、復元画像として書き上げた線画を、東京の彼女へネットを通して送り、毎晩のようにデーターのやり取りをした。

最初僕の頭に合ったイメージは、モノクロの赤外線画像を用い、ローキー調に仕上げるつもりだった。

確かに画像としては復元できる。
しかし、それでは当時の人が信仰した弥勒仏の神々しさが出ない。

記者会見まで1週間と迫ったとき、僕はいきなり「蒼」のイメージが浮かんだ・・・
浮かんだというより、実は降りてきたと感じている。
そのイメージを何度も彼女に伝え、やっと復元画像は完成した。
頭に浮かんだのは、今ほど明りに慣れていない当時の人々にとって、月の光に照らされた弥勒仏はこんな感じじゃなかったか?

復元画像は誰が見ても手を合わせたくなるはず・・・・
先ほどの虚空蔵仏と同じく、本来永遠の命として刻まれた磨崖仏は、戦火を浴び、粉々に剥がれ落ち、700年の月日が流れた。

弥勒仏は復活の日を待ち続け「デジタル」という器を得るため、まず僕に縁を繋ぎ、そしてその画像を創りあげられる技術を持った彼女を、自ら呼び寄せた・・・・

笠置弥勒磨崖仏・復元画像

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そこまでは、単なる「復元」の話なんだけど・・・・

実は日本には「日月神事」と言う、有名な預言書があるんだけど、フッーの預言書は「人間」側から書かれたものだけど、この預言書は「神」の側から書かれているわけ・・・・

その内容としては、今まで悪事をしてきた悪い奴らを懲らしめて、一気に「世直し」をすると、神様は言っていて、人々にも気をつけろと言いながら・・・・

その世直しの後の世界を「弥勒の世」と言っているわけ。

これがGESARA後の世界を意味していると、みんな感じているんだけど、この「弥勒下生」の意味していることととても似ているわけ・・・・

ただ問題なのは「弥勒仏」の姿は焼け落ちていて、地上に降りる(下生) ためには、自分の姿が「甦る」必要性があるわけ・・・・

そこで「デジタル」の普及を700年間待って、「復元技術」を持つ僕と、「デジタル画像を撮るためのカメラ」を作った人と、そして「復元画像の専門家」のちょっと変わった娘の3人を、弥勒仏が「自ら」呼び寄せて、今回の復元ができたんだけど・・・・

これって、実はこれから来る「弥勒の世」の実現に、僕は間違いなく「貢献」しているわけよ!!いやホンマ・・・

くまさん

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