2024年10月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ブログメニュー

おくりびと
Pocket

【おくりびと】

綾は邦画の「おくりびと」と言う映画を見たことがあるかな??

かなり有名で、海外でも有名な賞を撮っている作品・・・

僕は園芸高校の卒業生なんだけど、実は長女の旦那もそこの卒業生だった。

彼の紹介で「造園設計」の事務所に入ったんだけど・・・

仕事は個人庭園ではなく「都市公園」の設計だったんだけど、高校時代は絵をかいていたし、卒業後も夕方から「美術教室」に通っていたり、それから「写真」を始めたんだけど、全然仕事に身が入らなかった。

6年間務めたけど、給料は元々安いうえに、あまり上がらないし・・・

そこを辞めて「写真館」に入ったんだけど・・・

たまたま入った写真館が、兄貴の店のすぐ近くだった。

元々趣味で写真を始めたけど、若いものだから「プロ」に憧れていたわけよ。

で、そこは引退した爺さんと、今の社長のほかに、先輩の従業員が3人で、同期が僕を含めて二人いた。

仕事は結婚式場の「婚礼写真」とか、「学校アルバム」とか「葬儀スナップ」などの撮影のほかに「遺影」も作っていた。

で、前に僕が仕事中に父親が死んだと話したけど・・・

実は僕が仕事で「葬儀スナップ」を撮りに行っていた時、先輩がそこに現れ、「仕事を変わるから早く帰りなさい」と言ったんだけど、その時「大隈君のお父さんが亡くなった」と言い出した。

その時僕は「はぁ、父親って誰の事??」と思ったんよ・・・

つまり父親とは大人になってから会ったことも無かったし、全然「父親」と言う感覚もすでになかったんよ・・・

それから、僕たち兄弟と母親は、関東に住んでいた父親の葬儀に参加したんだけど、僕は仕事で「葬式」の記録写真を撮っていたからだと思うけど・・・

父親の葬儀でも全然悲しくなかったし、むしろプロ意識をもって「父親の葬儀写真」を撮ったりしてたんよ・・・

それが僕が24歳の時の話だから、すでに50年近く前の事なんだけど、この「おくりびと」っていう映画、僕が離婚する前あたりかなぁ・・・

つまり25年ほど前の映画なんよ・・・

でそのころ僕は「写真撮影」の仕事が「デジタル」の普及に伴い、ずいぶんと減っていたんで、Macを買って「遺影」をデジタル合成の仕方を、「試行錯誤」で開発してそれを始めた・・・

それから何軒かの「葬儀や」の仕事をしたんだけど・・・

ちょうどそのころにこの映画をテレビで見た。

でも、「葬儀の世界」って映画で描かれているようなものではなく、葬儀屋と花屋って、実は「部落民」なんよ、ほとんど・・・

えげつない連中で、例えば「骨壺」などを遺族に売るとき、仕入れ価格の2倍・3倍は当たり前の世界・・・

当然「遺影」もかなり上乗せされているような世界、やくざと繋がっている連中も居たりした。

で、話を戻すと・・・・

その映画って、オーケストラのチェロ奏者から、田舎へ帰って葬儀の「納棺士」になった話なんだけど、女房や友達からも「そんな仕事辞めて!!」と言われながら仕事を続けていたら、その会社の事務員が「お父さんが亡くなった」と彼に話した。

すると、彼も僕と同じように離婚した家庭で育っていて、「父親??」と言う感じだったんだけど、結局女房が「納棺士」と言う仕事が立派だということを認めたから、その父親の葬儀場へ行った。

そして彼は父親の納棺をした・・・

そういう話なんだけど、これってまさに僕が葬儀スナップの仕事をしているときに「父親が亡くなった」と知らされたこと。

そして、僕がプロ意識で「葬儀写真」を撮ったことと、彼が父親の納棺をしたことって、ぴったりと重なるんよ・・・

世の中に偶然は存在せず、あるのは「必然」だけだと言われている。

それからまた別な話だけど、離婚して僕はネットの出会い系で多くの人のプロフィールを見ていたんだけど、普通そんなところは「きれいごと」の「嘘八百」が並ぶんだけど、その中に「私は遺体の「洗い」の仕事をしています」と、堂々と書いている女性が居た。

彼女「遺族からとても感謝されます・・・」とその仕事に誇りを持っていたんだけど、僕はその人を「ちょっとなぁ・・・」と思って敬遠したんだけど、後になって彼女のあの、人が嫌がる仕事をプライドをもってやれる人ってすごいなぁと思った覚えがある。

くまさん

Pocket

この記事にコメントする

このページのトップへ