「やわらかい生活」αビデオ

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2005年の作品らしい。
 
主人公の女を演じるのが「寺島しのぶ」なのだが、35歳の独身で、一流の大学を出て、一流企業の総合職のキャリヤウーマンだったが、両親が亡くなったり、元彼もサリン事件で亡くし、うつ病で入退院を繰り返したあげく、会社を辞め、自分の好きなことをする生活を始める。
 
 
生活費は、両親の保険金なのだが、両親は阪神大震災で亡くなったと人には言うが、実は単なる火事で死んだらしい・・・
 
 
元彼が地下鉄サリン事件で亡くなったとか、友達がニューヨーク転勤で同時多発テロで亡くなったりして、全てを失うが、それを受け入れた「やわらかい」生活をしているが、蒲田に越してきたが、昔の学生時代の男友達を部屋に誘うが、EDだったり・・・・
 
ネットで知り合った中年男性と「痴漢ごっこ」をしたり・・・
 
なんか、観ているとこちらもどんどん力が抜けてくる。
 
 
最後には、処女消失相手のいとこが訪ねてきて、うつ状態の彼女を看病し、帰っていくが、そのいとこの後を追って田舎へ行こうとしたら、いとこが事故死したと言う電話が入る。
 
本当に何もかも失ってしまうのだが、彼女はそれをしかたがないと受け入れている。
 

 
 
実はこの映画のタイトルが「やわらかい生活」となっているが、私はそれより「ぬるい生活」とでも言う方が似合っているような気がする。
 
どういう事かというと、適温の風呂は気持ちがいいが、ちょっとぬるい風呂に浸かっていると、何となくゆるいストレスがたまる。
 
 
そんな感じで、本来エリートのはずの彼女が、周りの状況からうつになり、全力を出して頑張れなくなった・・・・
 
実は、「メゾン・ド・ヒミコ」も、観ていてなんだか力が抜けてくる。
ナビィの恋人」も老人の恋がテーマではあるが、しかし若い男女の恋愛と比べると、あの物語には「力み」がない。
 
つまり、私は今「無心」になること、「委ねること」を求められているが、もともとの性分が、人の何倍も努力をしたり、学習機能が並外れて働いたりするので、どうしても物事に対して「力み」があり、力をぬけない・・・・
 
問題なのはそこだと思う・・・
 
無心であることは、ある意味、力まない事ともいえることが、これらの作品を見ていて解った。
 
そう言う意味で、私が一番苦手な部分をこれらの作品が判らせてくれた。
 
(資)文化財復元センター  おおく
カテゴリー
①-読書録
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