これもずいぶん以前の話である。
兵庫県のある神社に残る「和算の絵馬」であるが、御覧のように現状ではほとんど何も見えない。
先ほども述べたが、板に書かれ、墨が落ちてしまうと、赤外線ではほとんど何も見えない。
しかし、最初の技術説明にもあるが、「遮光」と言って、斜めから光を当てると、わずかではあるが「影」が出ることがある。
その影を拡大撮影し、一文字一文字、書き起こしていったが、かれこれ10年近く昔の話であり、Macの性能も悪いし、書き起こしに使ったタブレットも、肉筆で描くのに比べ、ずいぶんとぎこちない線しか描けなかった。
その上、当時は文字の知識もなく、ただ影だけを見ながら書き起こし作業をしていたが、影が読み取れない部分や、読み間違えている部分も多く、部分的にしか復元できていない。
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