①-復元例

位牌の文字

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この仕事をしていて、時々問い合わせを頂くのが「位牌の文字が読めない」という話。

つまり、古い先祖の位牌を仏壇に飾ってあると、蝋燭や燈明の「 煤」が付く。

煤は成分は炭素であり、それに油分などが混じり、表面に黒くこびり付く。

あるいは、お盆に先祖の供養とばかりに、きれいに洗う。

すると、書かれた文字も少しずつ薄くなる・・・・

意外と多い問い合わせであるが、ほとんどは個人であるから、費用を聞いて驚かれる。

別にぼったくっている訳ではなく、説明しているようにとても手間がかかる。

写真一枚で済まないし、ベストな写真画像を作ったうえで、さらに画像処理を施す。

すると、最低でも10万円を頂かないと採算が取れない。

でも、逆に個人が負担できる最大の金額が、平均すると10万円程度となる。

そんな需要と供給のバランスがなかなか取れない。

それでも「先祖」を大事にする人は居て、何組かは位牌の復元を手掛けた。

その1例が黒ずんだ位階から、文字を読み取るもの。

これは明治時代のものではないだろうか・・・・

位牌-1
位牌-2
  

さらにもう1例

こちらはすすけた上に、供養のたびに洗われ、消えてしまっているが、しかし「武田菱」を家紋に持つ家だけあって、ずいぶん古いもの の様である。

で、読み取れた文字は少ないが、専門家の話ではこれだけ解れば、あとは過去帳を見れば解るとのこと。

こちらはずいぶん手間取ったので、最低料金より高い費用でお受けしている。

位牌-3

さて、そんな需要はあっても、なかなか採算が取れない位牌の復元だが、お寺などでまとまるとさらに割安となる。

 

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