不思議な話・その1

 

僕は、自己紹介にこの仕事に導かれたと書いている。
だけど、多くの人は信じない。
 
また、「目に見えない不思議な力」を実感しているとも書いている。
しかし、本当に見たこともなければ、言葉を交わしたこともない。
 
だけど、僕の「恩師の死」にも書いているが、「受け取り方」で、すべての意味が変わる。
 
何気なく、見過ごしていることが、実はチョットと気になって考えてみると、やはりおかしい・・・
そんなことをたびたび経験するのだが、それを「偶然」と片づけるか?あるいは何かの意味があると感じるか?
 
ただ、それだけの違いである。
 
この文章は、5年ほど前にミクシィの不思議系のコミュに書き込んだものである。
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——— 前略 ———————–
そんな経験もあり、そう言う神様と言うものを信じないと言うか、無信心だったわけ。
 
ところが10年位前かなぁ・・・
元々僕は写真をシゴトとしていて、コマーシャル撮影もするし、営業写真、つまりポートレート写真、もっとわかりやすく言うと、七五三や成人式や結婚式などの写真も撮る。
 
で、近くの神社に七五三の撮影で行ってたわけ。別れた嫁さんは信心深く、いつもシゴトで行っては拝殿に深々と頭を下げて拝む。
でも僕はお世話になっているので、仕方なく形だけ頭を下げていた。
 
で、その頃よく見かける品のいい、いつも笑顔のおじいさんがまたお参りに来ていた。
ある時、嫁さんとそのおじいさんが、なんか話をしているわけ・・・・後で聞くと、かなり「不思議な話」だった。
どうもそのおじいちゃんは近くの人で、ある時寝ていると、枕元に髪が立つ、チャウ!!神が立つんだって・・・
何度も何度も神が立ち、そして「高千穂へ行け」と告げるという。
枚方から高千穂って、北海道に行くようなものかぁ・・・おじいさんは行ったことが無いから、途方にくれた。
すると、すぐに知人が高千穂へ行くことになり、一緒に連れて行ってもらったとの事。
で高千穂神社に着くと・・・・
そこに白髪白髭のおじいさんが立っていて、そのおじいさんに「三ヶ月前から待っていました」と言ったらしい。
どうもその人が言うには、そのおじいさんに「老人の為のユートピアを創れ」と神が言っているらしい・・・・
とはいっても、そのおじいちゃん、多少の私産は有るけど、とてもそんな大金は持ち合わせていない。
帰ってから、また神が枕元に立った・・・
 
今度は「4つの神社に参れ・・・」「それらはこの仕事の為に、違った力を授けてくれる」と言ったらしい。
その4つの神社は九州の「宗像大社」、奈良の「大神神社」、長野の「諏訪大社」、そして地元の「片埜神社」・・・
それぞれに違った力を授けるという。
それで、そのおじいさんはよくその片埜神社で見かけたわけ・・・
    
 
4神社 いわれ

 

当時僕は新しく「デジタル画像処理」の仕事を始めていて、葬儀の遺影の合成をしていた。
そのシゴトを僕もなんとか伸ばしたいから、横耳に挟んだその4つの神社に僕も一通り参ってみた。

元々「無信心」だし「だめもと」と思いながら参ったら・・・・
やっぱり、御利益は無かった。それから、しばらくして・・・
うちはよくバイトの募集をしていた。
 
で、「アルバイトニュース」をみて、能登から電話が入った。
どうも京都の写真スタジオを辞めて、実家の能登に帰るときにアルバイトニュースを買ったらしい。
で、急いで戻ってきてうちに来るようになったんだけど、彼女は能登の由緒ある禅寺の三姉妹の次女らしい・・・
彼女いわく「妹に霊感がある・・・」と。
 
で、彼女に一生懸命「遺影」の作り方を教えるけど、どうもなかなか頭に入らないらしい・・・
パソコンは苦手ではないけど。
で、ある日「どうしても、これをしないといけませんか?」と言い出す。
聞くと「実は霊感は妹だけではなく、三姉妹全員と母にある」との事。
で、遺影をやっていると「枕元に霊がたつ」と言う。
葬儀ではよくある話で、頼ってくる霊があるみたい・・・・
 
彼女は本来、そう言う霊界と人を結ぶシゴトをしなければならない運命にあるという。
なのに、それを逃げているらしい・・・で、その彼女を連れて「片埜神社」に撮影に行ったとき、彼女はしきりに周りを見て歩いていた。
で「この神社と仲良くしたほうがいい・・・」「ここは多くの神様を祭ってあり、御利益がある」という。
だけど、僕は葬儀の遺影を伸ばしたかったから、あまり真剣に受け止めなかった。彼女は子供の頃に、寝ていると神様が迎に来て「今日はどこに行きたい?」と聞くという。
 
子供だから歓んで、行きたいところを言うと、そこに連れて行ってくれたという。
でも少し大きくなると、彼女もそれが怖くなったとの事。
 
彼女に言わせると、古事記や日本書紀のような「神々の世界」は実在するという。
 
その彼女に、あのおじいさんの話をした。
すると、「私も高千穂で不思議な経験をした」という。
 
昔、仕事で熊本に出張に行き、少し時間があるので、友達とレンタカーを借りて高千穂へ行くことにした。
当時はカーナビなど無いし、初めての道なのに、走った距離を時間で割ると70キロくらいのスピードになるという。
実際に僕も走っているけど、かなりの山道なんよ・・・
で、帰りの飛行機の時間もあり、慌てて帰ってきたけど、出発時間には間に合わなかった。
ところが飛行機は待っていたらしい・・・・

そんな彼女は、別のバイトの人の面接中に、突然姿を消した・・・
表われて、居なくなるまで10日間ほどだった。
彼女は置手紙をして・・・
 
当時まだ僕は離婚をしていなかったけど、時間の問題だった。
彼女は「奥さんとやり直してください」「片埜神社と仲良く・・・」と書いていた。
後で思い出したんだけど、彼女は「何かに導かれるようにして、ここに来た」と言っていた。それから数年たって、葬儀の遺影も薄利多売の業者に徐々に押され始め、違う仕事を探していた。
 
ある日、その神社から「古い板戸があり、鳳凰の絵が描いてあるんだけど、痛んだ居るので修復に出した」「上がってきたので、記録の写真を撮って欲しい」と言われ、大型カメラで撮った。
 
修復されたというから、綺麗になっていると思うと・・・・
違って、絵の具が剥がれ落ちたままの姿だった。
修復とは「これ以上痛まないようにする」事をさすらしい・・・・
  
目視-2大 修正-2
現状画像 画像修正画像

 

頼まれたのは記録写真だけだけど、僕は葬儀の遺影なんかでデジタル合成をしているから、コンピューターでなら、このはがれた絵の具を修正できるはず・・・
そう思い、画像をコンピューターに取り込んだ。
 
当時のMacは大きな画像を動かすにはかなりの時間が掛かった。
1ヶ月ほどかかって、4枚の板戸はコンピューター上で甦った。
  
それを神社に見せると・・・
びっくりされた。そのとき、「ひょっとすると、こう言う需要があるのでは?」と気がついた。
  
  
それから数年掛かり、試行錯誤で復元技術を編み出した。その間、何度もあのおじいちゃんの4つの神社には、お参りに行った。
今度はやはり神社やお寺の文化財の仕事だから、きちんと心を込めて頭を下げた。
すると、特に遠くの諏訪大社と宗像大社にお参りに行って帰ってくると・・・
不思議に仕事の話が入ったりした。
  
そんな経験を何度もし、そして何回りも神社にお参りをしていたある時・・・そうそう・・・
もう一つ、不思議な話なんだけど、ネット上で仕事のDMをいくつかの社寺に出したら、一つだけ返事が返った。
どうも九州の禅寺で、古い掛け軸があり、黒くなってほとんど見えないらしい・・
僕は大阪から飛んで行き、仕事を貰ったが、その掛け軸にはなんと「宗像大社の最後の大宮司」の御尊影が描かれていた。
僕は偶然だと思っていた。
 

  

氏貞公御尊影・現状画像 氏貞公彼軸 1回目復元
現状画像 復元画像
 

離婚して数年が立っていて、ある出会い系サイトで「お星様とお話が出来る」「偶然の意味が解かる」「地球儀を回して、指差した場所の料理が作れる」「絶対音感がある」とか、なんか乙女チックなプロフィールを載せているヒトが居て・・・
僕は半信半疑でメールを入れた。
この仕事のホームページと、僕の撮った写真の作品が載っているページを記して・・・・

 

写真作品

  

すると、すぐに彼女から返事が返り、作品を見て「蒼が独特・・・」と彼女は僕の作品を褒めて、そして「仕事のページを見て、今のくまさんの苛立ちが見える・・・」と言う。

なんで、ホームページでそんなの解かるの?そう思って、今の仕事が伸びない実情や、過去の出来事を話した。すると彼女からいきなり「神がかり」のメールが返った。
  
どうも彼女も霊感が有るらしく、彼女は神の存在を「宇宙」と捉えているらしい・・・
絶対音感があり、作曲の仕事をしていたが、子供が出来て辞めて、今はこう言う能力を使ってコンサルタントみたいなことで、お金を貰っているという。しかし彼女は僕には一銭も求めなかった。彼女は、僕には凄い守護霊が着いてくれていて、その霊がしきりに僕に何か言いたがっているという。
  
色々やり取りをしていると、古事記や日本書紀に出てくる神様の名前や歴史上の有名人の名前がいくつも出てきた・・・
多分その守護霊が過去に付いていたヒトだろうという・・・
彼女にあのおじいさんの4つの神社の話をした。
  
すると・・・
4つの神社は実はおじいさんではなく、僕の前世と深く関わっているという。
誰だか解からない、そして僕にはまったく記憶の無い前世のヒトの因縁が、今僕に災いをして、このシゴトが旨く行かないという。
今、自分でその前世のヒトの因縁を断ち切らないと、自分が困るという。
コッチにしてみれば、何も悪いことをしていないのに、何でそんな昔の罪を被らんとアカンねん!!
そうは思っても、自分がやらないとよくならない・・・
  
守護霊が「急げ・急げ・・・・」と言っているらしい・・・
言われたことを仕方が無いのでやると・・・
やはり、この仕事のステージが一つ上がった。そんなやり取りを何度かした後、彼女は「もう、これ以上私に出来ることはない」と言って、連絡を絶った。前の禅寺のムスメも、あのおじいちゃんも、守護霊の伝言を僕に残し、消えた・・・結局、葬儀の仕事が駄目になり、この復元を始めるきっかけは、「この神社と仲良くするように」と言われた地元の神社。
あのおじいちゃんも居なくなり、彼が立てるはずの名前まで決まっていた「老人のユートピア」は、ネットで検索しても存在しない・・・出会い系のメルトモも、その後何度連絡を入れても返事は返らない・・・ 
カテゴリー
②-共時性・不思議な話
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