この映画は、第一次世界大戦で日本軍の捕虜となったドイツ軍捕虜たちと、その捕虜収容所となった徳島県鳴門にある坂東捕虜収容所の所長をはじめ、収容所の軍人たちや、地元の坂東の人々との心温まる交流を描いたものである。
その所長は元会津藩の人で、ドイツ人捕虜に対しても、人道的扱いをし、軍部からは睨まれるが、捕虜たちからは尊敬された人物であった。
当時の日本人の中にもやはり、敵国の捕虜たちに対しても差別なく、真心をもって接したのが、この坂東の人々で、ドイツが降伏し、戦争も終結し、捕虜から自由の身になった時、お別れに収容所で世話になった日本人のために、捕虜たちが日本で初めてのベートーベンの「第九」の演奏会を開いた。
実は私の友達の一人が当時、この映画製作に関わっていたらしい・・・・
彼女は元旦那が医者で、ドイツ留学について行き、ドイツで暮らし、ドイツ語を学んだらしい。
その彼女は知り合いから頼まれ、この映画製作のドイツ人スタッフたちの通訳として、この映画製作に携わっていた。
その話をその当時、うちのスタジオでの忘年会で聞いていたのだが、その話の中で「男たちの大和」にも出演した若い俳優たちと、この映画でも一緒になったと言う。
その当時、私は映画など観ることもなかったが、今回ネット配信の目録の中に、それと思われるものが有った。
例え敵国人であっても、敬意をもって接すれば、相手も敬意をもって返してくれる。
そう、疑えば互いにゆがみあうが、信頼すれば相手もちゃんと応えてくれる。
まさに「真心」で接すれば、相手も「真心」で返してくれる・・・・・・
この映画も、海猿ほどではないが、やはり真心と言う霊的レベルの高さを感じるものであった。
(資)文化財復元センター おおくま
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