2007年の作品らしい。
世の中には「三角関係」の男女が多い。
この物語も三人の幼馴染の男女の物語である。
築地を舞台に、小学校時代からの友達、男二人・女一人の「聖三角形」の3人の間の話なのだが、大人になり、年頃の男女となるとどうしても恋愛関係は免れない。
仲の良い三人がそろった場で、一人の男がその女に結婚を申し込んだ・・・・
仲のいい、いゃ、気のいいもう一人の男は本当は彼女のことを好きなんだけど、友達関係を壊したくないから、祝福した。
女も本心は、もう一人の男が好きなんだが、その男が引き下がったのでやむなく、求婚に応じた。
その婚約発表の日、申し込んだ男は事故に逢い、命は取り留めたが植物人間となり、3年の月日が過ぎた。
かわいそうなのはその女である。
本当はもう一人が好きだったのに、植物人間となり目覚めない男を待ち続ける羽目になる。
もう一人の男も、言いだせないまま、病院に二人とも通っていた。
見かねた事故にあった男の育ての親も、そんな彼女を見かねて、自分の息子より、もう一人の男と一緒になるように勧め、その男は決心して彼女に求婚した。
今度はその眠ったままの男の病室で、二人の婚約発表式をはじめようとすると・・・・
神は皮肉にも、その寝たきりの男を目覚めさせた。
かわいそうなのは、彼女である。
板挟みで、どっちつかずで・・・・・・
目覚めた男はリハビリを始めるが、しかし昔の記憶があいまいで、自分が彼女に求婚して、指輪を渡すことになっていたが、その記憶がない。
しかし育ての親から事情を説明されて、状況は判ったが、また彼は倒れてしまう。
結局余命1か月だと知り、彼女ともう一人の男の縁を結び、それから天国へ旅立った。
ラストに結婚して子供ができた二人は「あいつは、ぼくたちの縁を結ぶために、一時天国から戻ってきてくれたと思う」
つまり、すでに3年前に彼は天国に行ったんだけど、自分が二人の縁を結ばないと彼女が一生苦しむと思い、一時目を覚まして、二人を結んで、それからまた天国へと旅立ったという。
なんか、男女の友達関係は存在しないと私も思うが、2対1となると、必ず誰かが不幸せになる。
実はその彼女の役を演じていたのが「岡本綾」という女優らしい
現在32歳らしいが、彼女のちょっと愁いを秘めて、もの悲しそうな雰囲気がこのヒロインの役とマッチしていると思うが、実はこれを観る前に「地下鉄に乗って」という2006年の作品でも同じ雰囲気の不倫相手との間に別れを告げるために、自分自身の存在を消すという、悲しい役を演じていた。
(資)文化財復元センター おおくま
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