古い作品を3本ほど続けて観た。
その最初なのだが、この作品、1934年のもので、ずいぶんと古い。
しかも、「ドギュメンタリー」だと言う。
なぜ、これを選んだかというと、Amazonで安いDVDを検索していて見かけたもので、ずいぶんと評判が良い。
内容は、アイルランドの西に「アラン」と呼ばれる島がある。
Wikipediaで「アラン」を検索すると、フランス語や英語・スコットランド語などにあり、ブルトン語の「小さな岩」か「ハンサム」という意味らしい・・・
まさに、アラン・ドロンは「ハンサム」と言う語源から来たものだと思うが、この作品のアランはもう一つの「小さな岩」のほうで、このアランと言う島を舞台にしているのだが、当時数々の賞を取ってる。
この島は岩ばかりの島で、土壌もなく、そして海は荒れ狂い、風邪も強い。
私もエーゲ海のミコノス島に行ったとき、台風でもないのに、風が強いのにびっくりしたが、こんな過酷な土地にも少ないが人々が住む。
その一組の家族を中心にしたドキュメンタリーである。
確かに画面を見ていると、そんな過酷なところに住まなくても、ほかに住むところはあるだろうにと思ってしまうが、氷河期すら生き残った人類だから、こんなところでも生活できるのだろう。
ただ、私は自分で写真を撮るし、逆に復元の仕事で10回以上のテレビ取材を受けている。
つまり、「ドキュメンタリー」と言えども、録られる側は意識するし、撮る側も「絵」になる場面を求める。
こんな過酷な地で生活する人も大変だけど、それを撮る人もそれ以上に大変である。
今から80年も前に、彼らの顔をアップで撮ったり、ロングで撮ったりすることは、機材の上でずいぶんと制約が有っただろうが、もっと大変なのは「音」だろうと思う。
当時は今みたいに、録られる人に携帯マイクを付けるわけにはいかないし、荒れ狂う波の音のなかで、人の話し声をどうやって記録したのか?
どうしても、映像をやっているものは、そういう目で見てしまう。
この作品を見て、「すごいなぁ・・・」とは感じるが、しかし感動したと言うほど私は感じなかった。
(資)文化財復元センター おおくま
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