私は若いころに、「黒いオルフェ」と言う映画の主題曲だろうと思われる曲が好きで、名前は忘れたが女性歌手のレコードをもっていた。
その映画だと思っていたのだが、この作品、どうも別のものらしい・・・
これは1950年のフランスのジャンコクトーの作品らしい。
ネットで調べると、これとは別に、「黒いオルフェ」と言う作品が1959年に公開されていて、こちらはフランス・ブラジル・イタリアの合作らしい・・・・
たぶん私が知っている曲は、こちらの映画で使われたものだと思う。
でも、このジャンコクトーの「オルフェ」も当時、賞を取っているらしいが、ストーリーはオルフェと言う詩人が、女王と呼ばれる死神と出会い、そしてその詩人の奥さんは事故死するのだが、オルフェは鏡を通って黄泉の国へ奥さんを迎えに行く・・・
そんな話なのだが、この映画の初めの部分に、詩人のオルフェは「詩人のカフェ」のオーナーから「君の欠点は、すべてを知ろうとすること・・・」と言われるシーンがあり、これを見た瞬間、私は「はっ!!」となった・・・・・
その瞬間、私はこの作品に導かれたことに気が付いた。
ストーリーそのものは、ギリシャ神話を題材にしているらしいが、日本の神話にも同じような話が有る。
ユングは「集団的無意識」という存在を主張し、その中に「元型」と呼ばれる、世界共通の神話などがあると言う。
まさにそれを意味した居るのだが、私がはっ!!としたのは、それだけではなく、まるでその言葉は私に向けられていることに、すぐに気が付いた。
私の性格は自分が納得できないと、梃子でも動かないところがあり、物事を徹底的に追及する面が有る。
ところが、「目に見えない世界」、いゃ「神」は、そういう知ろうとする行動を嫌うらしい・・・
主人公のオルフェは、死神のしもべである運転手に連れられ、一度黄泉の国に行くのだが・・・
その道のりが、ちょうど高橋信次の暗いトンネルを通って、死後の国に行くのと同じように、通路のようなところを通ったりする。
黄泉の国では、女王と呼ばれる死神が、命令に逆らい自分の気持ちで行動したと裁判に掛けられていた。
やがて、その死神はオルフェと妻をこの世に返すのだが、その時オルフェに、その理屈を知ろうとしない様にといい、理解できない事だと言う。
つまり、私がずっと「目に見えない不思議な力」の正体を探し続けていたのは、ちょうど主人公の言われた最初の言葉と同じことを意味し、そしてその答えは「知ろうとしない事」「理解不能だということ」という答えを、私に言いたいのだと、この作品は教えている。
これは単なる偶然ではなく、守護霊がこの作品に導いたわけで、まさにシンクロニシティしているわけだ・・・
私は1953年生まれだから、生まれる前に、今の私に対する答えが用意されていたらしい・・・・
(資)文化財復元センター おおくま
コメント