この映画、2007年の制作だと言う。
始めの部分に、石原新太郎の名前が出てきたから、彼が関わっていることは判ったが、エンディングで脚本が彼らしい。
話は、特攻隊の基地であった鹿児島県の知覧飛行場近くの食堂の女主人の口を借りて、当時の若くしてお国のために死に行く若者立ちのドラマである。
石原新太郎が絡んでいるので、どうしても美化されて描かれた部分があるが、しかし彼らは確かに「愛するもの」のために、自ら死を選んだ人たちで、彼らがいたからこそ、現在の日本はあることも確かだと思う。
ただ・・・・
この映画を見ていて、さほど涙が出るものもなかった・・・
つまり、魂が震えるほどの感動や悔しさはあまり感じなかった。
その理由は、彼らの死を美化している部分が多く、むしろ彼らは「何のために死んでいかなければならなかったか?」と言う部分を訴えていないように感じる。
なぜ、人は争うのか?
なぜ、人はイデオロギーや宗教の違いで、いがみ合うのか?
信じるもののために死を選ぶのは、はたして正しいのか?
そのあたりの事を、もう少し掘り下げて現代人の我々に訴えてほしかったと、私は思う。
そう言う意味で、こんな大切な出来事を扱っておきながら、霊的レベルは、海猿には及ばないのが残念な気がする。
話は変わるが、1年ほど前に知人から、復元の見積もりの話が入った・・・・
その人も、ある人から相談されたらしく、その相手が誰なのか?そして仕事が何なのか?は、その時点では聞かされず、一般的な復元の費用の話しかできなかったが、どうもその仕事、「入札」だと言う話であった。
つまりその入札に参加する会社が、その知人に相談したらしい・・・・
後日、知人に結果を問い合わせて、はじめてその仕事の内容を聞かされたのだが・・・・
その仕事、この食堂が現在は資料館になっているらしく、そこの展示物に、多くの彼らの手紙などがあるらしい・・・・
それが痛んで読めなくなってきているので、どうもそれを復元したいと言う「入札」だったらしい。
結果はよそに取られたらしいが、もし最初からその話を聞かせてもらっていたら・・・・
費用の事より、その仕事、ぜひやってみたいと思ったのに。
(資)文化財復元センター おおくま
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