①-復元例

能生白山神社の龍図

Views: 14

お待たせしました・・・

先月から現場にて赤外線撮影を行っていた、天井画の「龍図」を最終的に、「B0サイズ」の大型プリントで納品を完了したので、やっとネット上に開放します。



まず、白山神社の拝殿の上の現状画像なんですが・・・

現状画像

という状態で、ほとんど煤けて何も見えない・・・

これを床に寝そべり・・・

こういう状態で撮影した「赤外線画像」が・・・

龍図・赤外線画像



この画像は、とても大きなデーターで、大型のビューカメラの後ろに、35ミリのデジカメをセットして、移動しながらの撮影なのだが、天井に向かって「平行」を保ちながらの撮影って、とても大変な作業で、何度もやり直しをした。

赤外線画像というのは「可視域外」で、人間の「」では見ることができないのだが、しかし「物質は朽ちて土へと返る」が、しかし人間の目には見えない「赤外線域」や「紫外線域」には、「制作当時」の「痕跡」が残っていることが多い。

それらを利用して、私は当時の姿を「推定復元」しているのだが、確かに私のように慣れた「専門家の目」には、龍が描かれていることは分かるのだが・・・

赤外線画像は「可視域外」だから、「色がない・・」つまり、モノクロ画像となり、「墨絵」も「木の板」も区別がつきにくい・・・

なので、ソレをわかりやすく「墨絵」だけを黒色に、切り抜き・・・

バックの板を茶色に分けた・・・

龍図・復元画像

最初のアイデアとして浮かんだのは、「ダブルトーン」という手法なのだが・・・

これは「モノクロ写真の高級印刷」で使われるらしいのだが・・・

最初のアイデアでは、墨絵の部分は「暗部」になり、、木部は「明部」になるはずなので、ここで「」と「茶色」に分けようと思ったが、現実的にはうまくいかず、最終的には「黒色」のレイヤーの下に「茶色」の画像を敷き、黒の画像から、墨書き部分を結局切り抜く形で仕上げたものである。

ただ、現実的には黒々とした墨絵ではなく、かなり薄くなっており、判断に随分と迷いながらの作業となった。

で、これを「B0」サイズにプリントして収めたのだが・・・

どうも糸魚川市には「市営のケーブルテレビ局」があるらしく、記者に来てもらいいろいろと取材された。

この神社、結構地元の初詣客が多いらしく、それに間に合うように急いで作ったのだが・・・

あいにくこの番組、正月明けの放送になるらしい・・・・

くまさん

コメント

タイトルとURLをコピーしました