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月曜日に帰ってきて、数日たったが・・・
なかなか作業は進まない。
元々、私の「デジタル画像による文化財復元」の技術は、前例のないところから始まっている。
と、言っても「赤外線撮影」や「紫外線撮影」という単体の技術は以前からあったものだが、それらを複数応用することで「当時の姿」を再現するという試みはほとんどされていない・・・
西暦2000年から本格的にこの仕事を始めたが、前例がないために「試行錯誤」で、試してみて、また改善するという「繰り返し」がこの技術をここまで高めてきた。
で、今回「天井画」そのものを、真上に向けて撮影するという試みも初めてだし、「赤外線画像」から「天井画」の復元を試みるのも初めてだし・・・
とりあえず現地で「龍図」の再現はできたが、問題なのは赤外線画像は「モノクロ画像」であり、墨で描かれた龍の姿と、天井板も同じ白黒として映っているので、よほど注意してみないと龍の姿がわかりづらい・・・・
で、明け方、寝ていて閃いたのが「ダブルトーン」という手法。
本来、高級な「モノクロ写真印刷」などで用いられる技術で、黒インク一色で印刷するのではなく、微妙に色気のある黒やグレーのインクを使うことで「雰囲気」を増す技術なのだが・・・
これを応用して「墨」の黒色と木肌の中間調からハイライトの部分に茶色を使うことで少しは雰囲気が変わるのではないかと、気が付いた。
気は付いたが、何分初めての試みであり、何度も「試行錯誤」が必要・・・
現在、その「試行錯誤」中・・・
くまさん

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