文化資料の撮影復元
■は じ ま り
この仕事の始まりは2000年の秋、地元の片埜神社から修復を終えた「鳳凰を描いた板戸」の記録写真の撮影依頼を受け、大型カメラで撮影しました。
文化財の世界の知識がなく、修復されたと聞いたにもかかわらず、絵の具は剥げたままの状態でした。
当時すでに葬儀用の遺影のデジタル合成を、試行錯誤しながら手がけており、痛々しい鳳凰の姿もコンピューター上では、きれいに修復できることを思い出し、頼まれたわけでもないのに、コンピューターに取り込み、きれいに絵の具の剥げた鳳凰の姿を、見事甦らせました。
現状画像 | 修復画像 |
「画像修正」により、きれいにはなりましたが、当時は「復元」という言葉さえ思い当りませんでした。
画像修正 = 画像をきれいに見せること
復 元 = 当時の姿に戻すこと(再現)
■10年間の試行錯誤
2003年宗像市の承福寺に伝わる「宗像氏貞公・御尊影掛け軸」の復元依頼をうけ、まだ試行錯誤の経験の浅いまま復元しました。
そして2012年、再度縁あって、同じ掛け軸を復元する機会を得ました。
現状画像 | 1回目の復元画像 | 10年後の復元画像 |
このデジタル復元技術は当社独自のもので、前例のないままはじめ、そして10年間の技術の進歩をご覧ください。