昨日、配信ネットに登録し、4本目の映画である。
登録されている映画は、邦画も洋画もずいぶんと有るのだが・・・・
どれを見ようかと検索すると、それぞれ邦画や洋画と言うジャンル分けはあるものの、その中から見たいと思う映画を探すのは、ずいぶんと手間がかかる。
最初に一通り登録映画を確認したが、さほど見たいものも余りない。
再度今朝、もう一度すべてを確認し「見たいもの」リストに登録したものを順番に見て行っている。
で、今朝この「阪急電車」を見たのだが、実は私は九州生まれだが、小さい時からこの大阪の、そして「阪急沿線」に住んで、大きくなった。
私が住んでいたのは、宝塚沿線の「庄内」という、とても庶民的な場所なのだが、この映画は、神戸線の「西宮北口」と言う駅と宝塚線の「宝塚」という駅を結ぶ、「今津線」を舞台にした映画である。
たった15分ほどの間の各駅で乗り降りする人々のオムニバスな物語を、二組の主人公を軸に展開する。
いちばんの主人公は、中谷美紀演じるOLで、恋人を後輩のOLに寝取られ、その復讐のためにその元彼の結婚式に、花嫁より目立つ「純白のドレス」姿で乗り込む。
その帰りに引き出物を持ち、乗り込んだ阪急電車の車内で、孫を連れた宮本信子演じる初老の婦人と乗り合わせる。
その夫人から「討ち入りはどうだった?」と声をかけられる。
この映画、中国料理の老料理人に、子持ちの女性が弟子入りし、一人前に祝宴を任されてやり遂げる姿を描いた、師弟愛の物語である。
藤竜也演じる、ワンさんと言う紹興出身の中国人料理人の元に、金沢のデパートの出店交渉にきた、中谷美紀演じる子持ちの女性が、最初は断られるが、そこで食べた昼の定食の味に魅せられ、通いつめ、そこの主人のワンさんが体を壊し倒れ、再起できずに店を手放すと言ううわさを聞き、勤め先を辞め、彼の弟子になる。
そんなストーリーなのだが、このワンさんを演じている藤竜也は、海猿では厳しい教官役だったが、ここでは本当の中国人になり切って、無精ひげも絵になり、味のある役を演じている。
中谷美紀も、先ほどの「阪急電車」とうって変わって、子持ちの未亡人を実にうまく演じていた・・・
中谷美紀もいいオンナになったなぁ・・・・・
なぜこの映画を見たいと思ったか?
さっきの「阪急電車」でも話したが、私の兄が、中華料理のコックであった・・・
つまり、今は体を壊し、嫁さんの実家で年金生活をしているが、兄は最初は決して好きで中国料理のコックになったのではないと思う。
私の兄弟は6人で、離婚して母親方で育ったが、兄は私たちを食わせるために、最初は京都の有名中華料理店に住み込んだ。
料理の世界は「まかない」つきだから、自分自身は食費が要らないし、住み込みで働き、我々にその分回してくれていたわけだ。
最初のその店には、昔のことだけど、映画俳優がよく食べに来ていたらしい・・・・
この映画は、第一次世界大戦で日本軍の捕虜となったドイツ軍捕虜たちと、その捕虜収容所となった徳島県鳴門にある坂東捕虜収容所の所長をはじめ、収容所の軍人たちや、地元の坂東の人々との心温まる交流を描いたものである。
その所長は元会津藩の人で、ドイツ人捕虜に対しても、人道的扱いをし、軍部からは睨まれるが、捕虜たちからは尊敬された人物であった。
当時の日本人の中にもやはり、敵国の捕虜たちに対しても差別なく、真心をもって接したのが、この坂東の人々で、ドイツが降伏し、戦争も終結し、捕虜から自由の身になった時、お別れに収容所で世話になった日本人のために、捕虜たちが日本で初めてのベートーベンの「第九」の演奏会を開いた。
実は私の友達の一人が当時、この映画製作に関わっていたらしい・・・・