「数珠巡礼」という言葉をご存じだろうか?
京都を中心に、滋賀と兵庫の現在66の寺院が集まり、作られた会で平成20年に発会されている。
その多くは有名なところで、一つ一つの寺院でオリジナルの数珠玉を置かれていて、それらの寺院を回ることにより、数珠やブレスレットを作ろうという試みで、詳しくは http://www.jyuzujyunrei.com/about.html のHPをご覧頂きたい。
私もずいぶん以前にはそういう動きが始まったことは、いくつかのメディアで目にしてはいた。
ただその後の動きは全く知らなかったのだが、最近京都府の職員の方のご紹介で、その事務局をご紹介いただいた。
私がこの復元という仕事を始めた当初は、新しい技術であり、早くはじめないと誰かが真似をすると思い、またすぐに普及するものと考えていた。
そのために、大阪府の「経営革新」という制度に応募し、融資を受けた。
ところが、なかなか思うように仕事が伸びない。
どんなにPRをしても、また多くのマスコミで取り上げていただいても、ほとんど社寺からの問い合わせは増えない。
数年たって、やっと宗教界が保守的なところであることに気が付いた。
ましては京都は、「一元さんお断り」という言葉もあるくらい、部外者はなかなか相手にされない。
やっとのことで、サポーターで某大手会社の元・社会貢献事業部部長だった方の紹介で、嵐山の法輪寺の仕事をさせていただいた。
しかし、それからなかなかつながらない。
それならばと、事務所を枚方から京都のけいはんなプラザに移した。
ここのインキュベートに、きびしい審査が通り入れたのだが、ここには支援組織があり、京都・奈良・大阪の行政や大企業からの出向者の方が、いろいろと支援をしてくれる。
それを期待したのだが、何分宗教界に顔の利く人が居ない。
宗教界はなかなか保守的なところだが、しかししっかりとした紹介者があれば、ちゃんと対応していただける。
その紹介者として、この「数珠巡礼」の事務局長が、メンバーの寺院に紹介してもいいと言っていただいた。
ただ、結構その道のりは長く、「世話人会」→「幹事会」→「総会」と、段を踏まないとたどり着けないとのこと。
その世話人会が昨日行われたとのことで、そこではうちのことが承認されたとのこと。
次は来月の幹事会でプレゼンを行い、それが通れば初めてメンバー全員の社寺の方を前に、再度プレゼンの機会をいただけるらしい。
これは苦節十年というか、いゃ苦節十年数年の中で最大のチャンスをいただけたことになる。
事務局の方、ありがとうございました。
(資)文化財復元センター おおくま