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「ありがとう、あなたが私の子でいてくれて」鈴木秀子・著
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このタイトルから中身は想像できると思う。
 
Amazonのレビューを見て選んだのだが、これは子供が自分の子であったからこそ、自分は幸せだったと言う話だろうと思って購入した。
 
確かに、我が子から教えられることが多いと言うお話である。
 
 
 
私は離婚しているが、二人の息子が居る。
しかしながら、離婚した後、父親らしいことはやってあげられなかった。
 
時が経ち、その息子たちから連絡を入れてくるようになり、たまに遊びに来たりする。
別れた女房はけっして人の悪口を言うオンナではないので、子供たちにも決して私のことを悪くは言わなかったようで、それはありがたいと思っている。
 
私自身が、子供の頃に両親が離婚して、兄弟6人は母親側で育てられた。
私が子供の頃に聞いていたのは「父親が女を作った・・・」だから父親が悪いと聞かされて育った。
 
 
離婚後どちらかと言うと子供たちが順番に大きくなり、生活を支えてきたので、母親が一人で苦労をしたと言う家庭ではなかった。
 
子供の頃、私もやはり周りの幸せな家庭の子をうらやましく思い育った。
 
時が経ち、自分が結婚し、子供ができたが、自分自身が父親とあまり接していないので、子供とどう接したらいいのかが、今一つよくわからなかった。
 

 
私の父は私が23歳の時に亡くなり、知らせを受けて兄弟と母親は葬儀に参列したのだが、その後山梨にある墓へ参ることも無かった。
しかし、女房は信仰心が篤く、先祖も大事にするオンナで、結婚後私の父親の墓参りに毎年子供を連れて行っていた。
 
そのころになり、父親の兄弟から父親の話を聴くと、私の性格はまさに父親から引き継いだもので、父親は努力家でアイデアマンで、人の何倍も働く人で、結局体を壊し、血を吐いて亡くなった。
 
そして、私が母親から聞いて「父親が女を作った」と言うのは、それなりに納得できる話であった。
その時思ったのだが、やはり男は、自分が大人になると、父親との繋がりを求める。
 
そんな感じで、私の息子たちも、離婚後父親らしいことをしてやれなかったのに、繋がりを保っている。
 
 
話をこの本に戻すと、いくつかの章に別れていて、それぞれ別の話となっている。
 
まず読み始めて最初の話だが、難病のために17歳と言う若さで亡くなった少年の話である。
彼は14歳の時に、右の耳が聞こえなくなったと言う。
精密件座の結果、「聴神経腫瘍」と判り、開頭手術をするのだが、完治せず、症状はその後もどんどん進んだ。
いずれ顔面麻痺へと進み、医者も回復の見込みがないと諦めた。
 
そんな中、まだ若い彼は何とか生きたいと望みを繋ぐのだが、いずれ諦めの境地となり、「死」を受け入れた。
 
看病する母親に「結局、親孝行ができなくてごめん・・・」と言った。
母親はそれを聴き、本人が死を受け入れたことを知った。
 
その彼の天国に旅立つまでを、シスター鈴木秀子は、「死にゆく者からの言葉」同様に感動的に綴っている。
今度は、対象がまだ若い少年であるため、以前より多くの涙が溢れてきた。
 
他にもいくつかの話があるのだが、それらは必ずしも死と直結した話ばかりではなく、「子育て」のむずかしさを子供の気持ちを理解することが大事であり、親が「あなたのために」と言って、子供に期待するのは、本当は子供のためではなく、親のエゴであると言う。
 
不登校や自閉症や、問題を抱える子供たちは本当は対話を望んでいて、話を聴いてほしがっているが、決して自分の価値観の押しつけではだめだと、何度も何度も彼女は言う。
 
また彼女は子供には「無条件の愛」を注ぐべきだと言う。
 
おわりに」の中で、シスターである鈴木秀子さんは、ここでも「聖書」の中から引用しているのだが・・・・
 
以前の私だったらそんな文章を聴いても、心は動かなかったし、それ以上に「きれいごと」が並べられているだけと反感を持ったのだが、
最近あらゆる宗教の枠を超えて、守護霊から導かれているので、聖書のその文章も「鈴木秀子」と言う波動の高い人が言えば、素直に納得できたりする。
 
しかし、もし同じことを彼女に批判的な「宗教」の人が言ったとしたら・・・
なおさら反発を感じたであろう。
 
(資)文化財復元センター  おおくま
 

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