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「スーフィーの賢者 ルーミー ”その友”に出会う旅」 エハン・デラヴィ著  その3
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003
さて、話をアッタールの「鳥の会議」に戻すと、フーポー率いる、神を求めて飛び立った鳥たちは

探求の谷
愛の谷
理解の谷
囚われの無い谷
統一の名に
困惑の谷
貧しさと無の谷

 
を超えると言う厳しい旅の末に、王様の宮殿に着く。
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この最終段階においては、王国の富、物質、水、そして自分の考えといったものはどうでもよくなることを告げている。
 
要するに、自分の内なる世界に身を置き、所有しているものを手放していく、ということだ。
これを遂行すると、おのずと無我の境地が訪れ、善悪が存在することすらなくなる。
 
そしてこの壁さえ壊すことができれば、愛だけが存在するナッシングネスに到着できるのだ。
 
 
逆説的ではあるが、人間というものは自分が無であることに気づくと、真のパワーを発見することができる。
大英帝国を制圧したガンジーのように。
またブッダや空海、アッシジの聖フランチェスコ、ネルソン・マンデラなどもこのような真のパワーを持ち合わせていた存在であった。
誰もが、1パーセントではなく、99パーセントのナッシングネスにフォーカスするようになれば、彼らのようにパラフルになれるのだろう。
 
自分自身が無であると感じて、頭で分析することをやめれば、すべての人を愛することができる。
自分が何も所有しない事とは、自分が所有されるかもしれないことからも自由になれることを示している。
 
これをスーフィーの物語は教えてくれている。
 
スピリチュアルな生長には、カオスであろうと、不可解なものであろうと、狂気であろうと、それらの中に神の叡智が隠されている。
そしてその神が一番愛するのは、やはり謙虚な人間なのだ。
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私は彼の言うことを、頭では理解できるのだが・・・・
いゃ、「」で理解している限り、まだまだ道のりは遠いと言えるだろう。
 
 
 
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物質的なスピリチュアルの世界に冒されている今、溢れかえるスピリチュアル系グッズや呼吸法が真実のスピリチュアリテイであると勘違いしている人が多すぎる。
 
もはや、地球全体と地球上のすべての存在が、音を立てて崩れていく世界経済と共にこの谷を通過しなくてはならないかもしれない。
今後、街に溢れるモノをお金で買うことができなくなったり、所有すること自体が不可能になる時代が来るかもしれない。
 
人類と言う種そのものが、今この瞬間にも、その存続が危ぶまれているのは事実である。
険しい谷を通り抜けると言うクエストのことは忘れ去られてしまっている。
 
けれども、誰にも遅かれ早かれ、その時がやってくる。
それが死の瞬間であれ、謙虚さとナッシングネスが重要であると気づいた瞬間であれ、日常生活であれ、いつかはその谷をわたることになる。
 
聖フランチェスコのように裸になる必要はないが、自らかぶっている仮面を全部剥がさねばならないだろう。
もう逃げ道はないのだ。
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サイムルグの宮殿にたどり着いたときには、鳥たちは37羽しか残っていなかった。

フーポーは彼ら全員を、鳥たちの王様が座っている部屋へと案内した。

鳥たちは疲れ果てて、羽は落ち、かっての美しさを失くして倒れる寸前であった。

彼にの心は、完全に憔悴しきっていた。

 今、彼らの頭のなかにあるのは、王様は一体どんな姿をしているのだろうか、ということ。

彼らはフーポーに案内されて、サイムルグが歓迎してくれる部屋に入っていった。

 しかし、それからフーポーが、ようやく何かを語りかけるまで、彼らは永遠とも感じられる長い時間を待ち続けなければならなかった。

 「サイムルグと対面する準備が整いましたか?」

 全員が恐る恐る首を振った。

 「あなた方に言っておかなければならないことがあります。 みなさん、サイムルグと言う言葉の意味をご存知ですか?」

 とフーポーは続けた。

鳥たちは突然、静まりかえり、残った者たちの顔をお互いに確認し合った。

それから全員がフーポーの顔を見つめたのである。

 すると、彼らは皆、一斉に何かに気が付いた。

 なんということか、サイムルグとは、37羽の鳥と言う意味だったのだ!

 その瞬間の彼らの驚きを想像できるだろうか?

彼らの長旅の意味について、電気が走るように瞬時に理解できた時のショックを。

 彼らは、互いの顔を静かに見つめ合った。

 そして、自分たちがサイムルグであったというその確信を実感し始めた。

 

鳥たちの王様とは、各自自分たちの心の中で生きていて、常に一緒にいたことに彼らは気付いたのだ。

 この気づきこそが、彼らをスピリチュアルな存在にするのだった。

 彼らの外観はさっきまでと変わらなかったが、彼らの心は、完全に変容していた。

 ついに、やっと彼らは故郷にたどり着いた。

そして今も、彼らとともに”その友”は永遠に生き続けている。

 
(資)文化財復元センター  おおくま

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