「恐るべき周易」中橋慶・著
この本は先日も書きこんだのだが、易の結果は、本卦(ほんか)だけじゃなく、どうもまるっきり反対の卦にも関わりがあるらしい・・・
他にもいろいろと見方を変えれば、時間や場所の特定も可能だと言う話が、YouTubeに有ったので「すごい!!」と思って、「逆の卦」を検索すると、この本に行き当たった。
アマゾンを見ると、レビューは賛否両論で、古本でも二千円を超えており、送料を入れると二千五百円ほどにもなる。
ちょっとこの値段じゃ・・・とは思いながらも、他に感想でもないかとネットを検索すると、なんと「PDF判」が500円で出ていた。
ちょっと立ち読みと言うか、目次なども見たが、とにかく500円なら買い得!!と思い、そく注文した。
ダウンロードしてみると、最初は筮竹(ぜいちく)の占い方なども丁寧に書かれていて、コインでもできるけど、筮竹(ぜいちく)や算木などはホームセンターで竹ひごや端材を買って、自分で作れるとまで書いてあった。
で、この本は300ページを超えるのだが、易経の『64卦』や爻(こう)を全部書いてあるわけではなく、自分が過去に「占った結果」などの例がいくつも載っている。
ただ、例だけなら、YouTubeの動画でもあるし、他の本にもあるのだが、なぜこの本が「逆の卦」で引っかかったか?
そこが問題であるが、どうもこの本は2004年に出されているようだが、しかしこの中の例として挙げられているものは、著者がずいぶん以前に、つまり「昭和」の頃に占ったものを、ノートに記録してあり、それを元に解説されているのだが、面白いことに著者は当時「宮使いの身」だったと書いてあり、いまどき「宮使い」なんてな言い方はあまりしないと思って、最後の著者の紹介を見ると、「NTT」に務めていたと書かれているが、確かにこの例が挙げられている時代だと「電話局」で、公務員だったわけだ・・・
さて、この著者は勤めながら趣味で易占をしていたらしいが、例を見ると趣味の域をとっくに超えている。
普通の易占だと、本卦(ほんか)や爻(こう)に書かれている内容で、当たるとか当たらないとか言う話になると思うが、この著者は、逆の卦つまり之卦(しか)以外にもあらゆる情報を駆使して、そこから多くのことを引き出している。
後にも書いているが、彼は易占の結果は、宇宙の智慧がすべてを教えてくれていると言い、例えば大鵬の連勝記録がかかった勝負で、大鵬のせいではなく、審判の誤審が元で負けたらしいが、それも易の結果を分析すればちゃんと現れるとか・・・
つまり、卦の文字、一つ一つの意味や起源や、解釈法などをいろいろと組み合わせて、そこから「読み取る」ことができると言う。
わたしが一番知りたいのは、ちょうどそのあたりの事なのだが、なかなか易占の入門書や、哲学としての易経の本にはそんな話が出てこない。
そして、著者は「漢和辞典」を何冊も使い、文字の意味や類似語や起源など、ありとあらゆる情報を、検討して答えを導き出している。
その例がいくつもあるから、それ方法を真似れば、自分でも多くの結果を元に「直感」的に、複雑な答えも導き出せることが判り、これは500円でいい買い物をしたと喜んでいる。ルンルン・・・
急いでAmazonで漢和辞典を2冊注文した。
(資)文化財復元センター おおくま
これまでのコメント
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著者 :
2018/2/14 水曜日 at 1:11 PM有難うございました。
文芸社の方には「道楽」と作品への思いをつたえましたが、理解していただくことは期待していませんでしたので、このようなコメントをいただいて嬉しくて昨夜は眠れなかつたです。続編は、占例はほぼ十分だと思い、占例をよりどころにした漢字の字源の考察を入れました。この方も「道楽」に終わるかも知れませんが、それでもかまわないと思っています。
今は感謝のみです、本当に有難うございました。